日本に昔からある好景気を望まない思想

2018年4月10日火曜日

政治経済




先日、たまたまラジオを聴いていましたら、AVANTIという番組で、村井淳志さん金沢大学教授のお話が流れていて、良いことを言っているなと感心しました

話の内容は以下のようなものです

江戸時代初期、日本列島は地球上で例外的と言ってもいいくらい金を産出した。三代将軍・家光はその金にあかせて大規模な土木工事をあちこちでやった。日光東照宮を作ったり、京都へ何度も行ったり、島原の乱の鎮圧に莫大な軍事費を使ったりした。

 五代将軍の綱吉も東大寺の大仏殿を作ったり、護国寺を作ったり、大規模な公共事業を行う。ところが綱吉の時代は家光の頃ほどの金山収入がなかった。そこで幕府は、家康が非常用に備蓄していた金を取り崩して使ってしまう。

 その備えも底をつき、いよいよ幕府が危ないとなった時に登場したのが荻原重秀だった。この人は金の含有率を下げた元禄小判を発行した。従来の慶長小判2枚の金で元禄小判3枚が作れたというから、発行量を1.5倍増しにした計算。そのお金でどんどん公共事業を行ったから、景気はずいぶん良くなったはず。

 幕府の財政が窮乏したした時、やれる事は「お金を増やす」か「節約する」かの2つしかない。基本的にはお金を増やすことが多くて、時代と共に小判の金含有量は下がっていった。その反動で時々、節約を掲げる改革が行われる。でも江戸時代の三大改革なんて経済政策としてはまったくの的外れだった。

 一方、悪役にされることの多い田沼意次の経済政策はすごく妥当で、ロシアとの貿易を計画したり、小判の1/2の価値があるお金「南鐐二朱銀」を作ったりした。それは今の管理通貨に近い発想で、すぐれた経済官僚だった。


以上、.avantiウェブサイトの今週の放送より

江戸の三大改革というのは享保の改革、寛政の改革、天保の改革で、いずれも質素倹約を進めて、経済を引き締めて不景気にした改革です

日本人は好景気になると罪悪感や、富裕層への嫉妬が働くのか、景気をつぶそうとする働きが過去から繰り返されています

それは江戸時代に限らず、近年でもバブル叩きが起こった80年代後半もそうです

当時の日本は好景気に沸いていて、瞬間的にはアメリカのGDPを抜いたのではないかとも言われた時代でした

その当時、不動産や株価が上昇したわけですが、マスコミによるバブル叩きが起こり、それに連動して政府や官僚、日銀総裁が一緒になって好景気をつぶしました

また、小泉内閣のころも、IT関連が好調で、景気が良くなりつつあったのですが、その時も好景気になるのを恐れるかのように人為的につぶされました

現在は安部総理がアベノミクスと呼ばれる政策を行い、景気を良くしようとしておりますが、場合によってはまた潰される可能性もあります

好景気になると、お金持ちも目立つようになるので、格差が開くことの原因とされ、批判されたりします

共産主義思想が根底にあるのでしょうが、他人がお金儲けをすることが気に食わなかったり、嫉妬が働いて、引き摺り下ろそうとするもとから日本に多い考えと一体となって働いているのでしょう

みんなが一緒であることを望んでいるのですが、そうすると成功者もいなくなって、みんなが貧しくなっていきます

北朝鮮を見てもわかりますが、成功者も失敗者も出ないような平等な社会を実現しようとすると、全員が貧乏となる社会となっていきます(一部の特権階級を除く)

豊かになる人が現れて、それが増えていくことで全体としても豊かになっていきます


江戸開発と公共事業


江戸は徳川家康が開発した土地であることはご存知でしょう

かつては湿地帯が広がり、海水の流れ込む不毛の地であったのですが、豊臣秀吉により移動を命じられた徳川家康が移り住み、江戸を当時としては世界一の巨大都市へと生まれ変わらせました

現在の東京へと繋がる発展のしかたについて少し述べてみます

海水の流れ込む湿地帯であったため、井戸を掘っても海水交じりで移り住んだ当初は真水さへ手に入れるのに苦労していました

そこで井の頭の水を江戸の屋敷地帯に水路を築いて引っ張ってきて真水を確保します

前島という半島のように突き出た地域を住宅地として開拓しようとします

現在の大手町、丸の内、東京駅がある地域です

ですが前島は海に囲まれているため軟弱な土地でした

そこで堀を立て横に掘り進めます

堀を作ると、土地にしみ込んでいた水が掘りに流れ、地下水を下げて、地表を乾燥させ、硬くて建物をたてられるようになります

そして前島の首に線を引くように道三堀という水路を築きます

道三堀によって船が江戸城近くまで乗り入れるようになりました

それによって船で食糧や衣類など様々な物資を運び入れることが出来て、多くの人口を養える素地をつくりました

徳川が政権を取ってからは、江戸城の眼下に広がり、前島の西にある日比谷入り江を埋め立てます

埋められた入り江の土地に各地の大名の屋敷を建てる土地を作りました

現在の日比谷から、新橋、浜松町にあたります

また、隅田川に両国橋をかけたことで東地帯も宅地化が進みました

このようにして、かつて不毛の湿地帯であった江戸の地は、百万都市と言われる世界一の大都市に発展したのです

不毛地であったときの江戸の地価は取るに足らないものであったでしょうが、開発を進めて便利で快適な場所へと改造していったことで、巨大な価値のある土地となっていったのです

公共事業というのは、無駄使いと何かと批判されることも最近は多いですが、このように、有効的に使えば、ほとんど価値の無いものから、大きな富を創り出すことができます

たとえば、山の中の土地は地価が安いでしょうが、そこに道路を通し、水道を通し、電気を流してインフラを整備して、人が住めるようになれば、その土地の価値は高まります

また、水害のある地域で、防災設備をつくって安全に暮らせるようになれば、土地の持つ価値は上がるでしょう

このように、インフラの整備によって富を生み出していけるわけです

前政権の人たちや、マスコミの多くもそうしたことが分かっていなかったと思います

何でもかんでも同列に並べて反対するのはおかしなことです


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