何をしてもうまくいかなかった私が、世界の真相を見るまで
かつての私は、ごく普通の会社員でした。
人並みに働き、人並みに認められたくて、社会の物差しの上を必死に走っていました。
頑張れば、いつか報われる。
そう信じていたのに、現実は逆へ逆へと転がっていきます。
仕事はうまくいかない。
恋愛も実らない。
身体まで悲鳴を上げはじめる。
何をしても空回りする日々の中で、心はすり減っていきました。
夜、部屋の天井を見つめながら、何度も同じ問いを繰り返しました。
なぜ自分ばかり、こんな目にあうのか。
悪いのは会社か、環境か、それとも運命か。
責める相手を探しては、また虚しさに沈む。
出口の見えないトンネルを、ただ歩かされているようでした。
転機は、そのどん底で訪れます。
ある夜、雷に打たれるように啓示が落ちてきました。
自分の頭で考え出した答えではありません。
天の側から、一方的に注ぎ込まれてきたのです。
現実は外から降ってくるものではない。
人の思考そのものが、目の前の出来事を生み出し、作り出している!
その真実を、有無を言わさぬ力で悟らされました。
うまくいかなかった日々はすべて、過去の私の思いと行いが形になったものだったのです。
その瞬間、責めるべき相手は消えました。
そして同時に、途方もない希望が生まれます。
過去の思いが今を作ったのなら、今日からの思いは、未来を作れる。
人生の鍵は、ずっと自分の手の中にあった。
しかも、見せられたのは今世だけではなかったのです。
やがて私のまぶたの裏に、自分の前世の情景までもが浮かぶようになりました。
見たこともない時代の風景。
そこに立って泣き、笑い、過ちを犯している遠い日の私。
その喜びや痛みが、昨日の記憶のように流れ込んできます。
そして、息をのみました。
今世で不条理としか思えなかった不幸が、過去世から延びてきた一本の糸で、今の私につながっていたのです。
なぜ自分ばかり、と天井に問うたあの夜の答えは、生まれるよりずっと前から用意されていました。
偶然に見える出来事は、ひとつもない。
魂はいくつもの生をまたぎながら、果たせなかった学びを次の生へ持ち越していく。
その壮大な仕組みが、体験としてはっきり分かったのです。
お釈迦様は菩提樹の下で悟りを開かれたとき、三つの智慧、三明を得たと伝えられています。
自分と他人の過去世を見通す宿命明、自他の未来世を自由に知る天眼明、そして一切の迷いを滅ぼし尽くす漏尽明です。
私に起きたことなど、その偉大な悟りには遠く及びません。
迷いを滅ぼすどころか、いまも日々の暮らしの中で悩み、揺れる一人の人間です。
それでも、前世からの因縁が今世に流れ込み、今世の思いと行いが来世の風景を形づくっていく、その大きな流れを感じ取れるようになったのは事実でした。
覚醒を実際にくぐり抜けてみると、経典に記された三明のようなことが、遠い伝説ではなく、現実にこの身に起こると分かる。
二千五百年前の菩提樹の下で何が起きたのか、そのほんの端に触れた気がしました。
神秘の体験は、さらに深いところへ私を連れていきました。
ある瞬間、この世界を覆っていた薄い膜がはらりと剥がれ、その奥に隠されていた世界の真相を垣間見たのです。
世界は、愛の波動でできている。
目に映るすべてのものの奥を、宇宙の根源から放たれた愛が、光の波動となって流れ、この世界をあらしめている。
無機質な物質そのものの内には、温かな愛の波動が眠った状態で在る。
それは思想でも慰めでもなく、霊的な目ではっきりと確かめた、世界の本当の姿でした。
そしてこの真相は、物質の世界だけにとどまりません。
私たち自身のいちばん奥、その本質もまた、同じ愛でできていたのです。
一人ひとりのうちには根源の光の愛が宿り、肉体という衣の中で、目覚めの時を待って眠っている。
魂とは、根源の愛からこぼれ落ちた、ひとしずくの光。
そのしずくが各自に宿り、肉体が滅びても消えない、永遠の生き通しの生命として続いていきます。
だとすれば、この世で味わう出会いも別れも、喜びも悲しみも、すべては自分が愛そのものだと思い出すための旅路。
一度その姿を見てしまえば、もう以前の目には戻れません。
あの苦しかった日々さえ、私を目覚めさせるために用意された、魂の成長のための愛の贈り物だったのです。
扉は、そこから次々に開いていきました。
見えない存在からインスピレーションが届くようになりました。
やがて人の前世も視えるようになり、そして思い出したのです。
私自身が、遠い星からこの地球に生まれてきた魂、スターシードであることを。
この星が大きな転換期を迎える今、あの夜に見た真相を伝えるために生まれてきたのだと。
2012年、私は小さなブログを立ち上げました。
名前は「宇宙の兄弟たちへ」。
あの日の私と同じように、暗闇の中で天井を見つめている誰かに届くように、一つひとつ記事を書きました。
気づけばブログは月に100万回読まれるようになり、記事は本になり、講演で直接お会いできる仲間も増えました。
それでも、私のしていることは最初の夜から変わりません。
あの夜に受け取った光を、次の誰かに手渡すこと。
もしあなたが今、何をしてもうまくいかない場所にいるなら、それはあなたの物語の序章かもしれません。
どんな悲しみの底にも、限りない愛の波動が流れています。
そしてあなたの中にも、思い出されるのを待っている根源の光が眠っているのです。
宇宙の兄弟たちへ。
おかえりなさい。
洪 正幸
【主な著書】
『天に守護され、運命が好転するスピリチュアル』(PHP研究所)
『宇宙の魂をもつ仲間たちへ』(徳間書店)
『アースチェンジ――近未来の警告書』(徳間書店)
『ソフィアの森で見つけた幸せの鍵』(ビジネス社)
■ ブログ運営
2012年からスピリチュアルブログ「宇宙の兄弟たちへ」を開設。
真実のスピリチュアルを十年以上にわたり情報発信し続けている。
多くの読者に支えられ、月間100万PVを記録するメディアへと成長した。
■ 講演活動
オンラインでの発信にとどまらず、読者と直接対話する場にも登壇。
一般財団法人アノアス主催の大会では、日月神示などのベストセラー作家で代表理事の中矢伸一先生との対談を行う。
2026年1月にはTKP品川カンファレンスセンターにて出版記念講演会を開催するなど、リアルの場へも活動の幅を広げている。
■ SNSでの情報発信
ブログでの執筆活動に加え、YouTubeでの動画配信やXでの発信など、SNSでも精力的にメッセージを届けている。
YouTubeチャンネル:映像を通じ、より深く精神世界の真理を解説。
YouTube「60代からの魂の話」:シニア世代に向けて、死後の世界や魂の行方をやさしく語る。
X(旧Twitter):日々の気づきや、最新の更新情報をリアルタイムで発信中。
また、DMMオンラインサロン『宇宙の兄弟たちへ@スピリチュアルスクール』では、ブログでは書ききれない深い霊的真理や、具体的なワークを通して、数多くの仲間たちと共に魂の向上に励んでいます。
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新刊『ソフィアの森で見つけた幸せの鍵』