6月30日は、神道でいう大祓の日です。毎年6月と12月の末日が大祓にあたり、6月のものは夏越の祓とも呼ばれます。神社で茅の輪くぐりが行われるのも、この大祓のなごりです。
年に二回、罪と穢れを祓う日を特別に定めて、みそぎを行う。日本人は古くから、半年ごとに心身を清める習わしを大切にしてきました。区切りをつけて澱を流すという知恵は、現代の私たちにも役立ちます。
祓の神様・住吉三神
日本では、祓の神様として住吉三神が知られています。日本神話で、伊邪那岐命が黄泉の国に妻の伊邪那美命を訪ねたあと、その穢れを祓うために水に潜ってみそぎを行いました。
そのとき、水の表面・中ほど・底でそれぞれ神が生まれます。表筒男命、中筒男命、底筒男命。この三神が住吉三神です。穢れを祓うみそぎから生まれた神々だからこそ、祓の神とされ、同時に航海の神でもあるのです。みそぎという行為そのものが、神を生むほど神聖なものとされていたわけですね。
三神は、オリオンの三つ星
以前にも書きましたが、この三神は、実はオリオンの三つ星を表した神様だと考えています。オリオンの三つ星が海に順に沈んでいく様を、表・中・底の三神になぞらえたのでしょう。一直線に並ぶあの三つ星を見れば、なるほどと思えるはずです。
オリオンの三つ星は夜空でよく目立ち、古代の船乗りはこれを目印に航海しました。だからこそ航海の神として祀られたのだと思います。神話と星空が、ひとつにつながっているのですね。古代の人々は、空を見上げながら神を感じていたのでしょう。
海神・綿津見と、神武天皇への系譜
住吉三神と同じときに、綿津見(ワタツミ)の神も生まれたとされます。海の神、すなわち海神です。山幸彦と海幸彦の伝承にも登場し、釣り針をなくして困った山幸彦が、塩筒老翁の助言で綿津見大神を訪ね、その娘の豊玉毘売と結ばれます。
二人の子が鵜葺草葺不合命、そしてその子が初代・神武天皇です。つまり海神は、天皇家の系譜にもつながる存在なのです。綿津見大神が住吉三神と共に生まれたことは、同神もまたオリオン方面から来た宇宙魂であることを示しているのでしょう。地球には様々な星から魂が人として生まれており、オリオン方面からも多くの魂が飛来しています。海の神と呼ばれる存在も、そのひとつなのだと思います。
半年の穢れを、そっと祓う
由来を知ると、大祓の日がぐっと身近に感じられます。神社で茅の輪をくぐるのもよいですし、難しければ、家でできることでも十分です。窓を開けて風を通し、水で手と顔を清め、この半年で溜めた後悔や恨みを静かに手放す。「ここまで無事に過ごせてありがとうございます」と手を合わせる。
罪や穢れといっても、恐れるものではありません。日々のうちに自然と溜まる心の澱を、節目にいったん流す。それだけのことです。さっぱりとした心で、後半の半年を迎えてください。
罪や穢れを祓う日本の作法は生霊・悪霊・憑依から身を守る完全ガイドの浄化の章にもまとめています。


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