2022年6月18日土曜日

日本が進むべき道 緊縮財政と積極財政の問題  デフレとインフレでの政策の違い


昨日は積極財政の批判をしたら、では緊縮財政が必要なのだと誤解する向きもあったようです

そこで今日は、財政を中心に、日本が進むべき方向を書いてみます

財政については、ただ国民にお金を配るような、ばら撒けばいいというものではありません

企業などでも無駄な経費ばかりを使っていては、いずれ倒産してしまうでしょう

だからと言って、何でも出し惜しみしていたら、未来の芽も潰されて、衰退していきます

大切なのは、そのお金の使い道が、ムダ金になってしまうのか、それとも未来のための投資になるのかの見極めです

これはつまり、お金を浪費に使っているのか、投資しているのかの違いのようなものです

浪費というのは、使ったお金がムダ金であって、何の富も生まず、ただ消えていくだけのお金です

一方の正しい投資というのは、将来の富を生んでいくお金の使い方です

たとえば、同じ一万円があったとして、それを飲み食いに使えば、それで消えてしまいます

同じ一万円をたとえば、いまから暑くなるからこれでカキ氷機と氷とシロップ、容器を買って、カキ氷を作って売れば、何倍にも増やす人もいるでしょう

政府の財政についても、お金を使うのは一緒じゃないかと思う人もいるでしょうが、その使い方で浪費になるか、それとも将来への投資になるか変わってきます

その場で使って無くなるのが浪費であって、将来の富に変わるのが投資です

この見極めが難しいのです

企業などでも、会社のお金を何に使い、何を使わないようにするのか、その見極めが重要です

見極められなかった場合には、その会社はつぶれてしまうわけです

よく売り上げが下がった企業などで、経費削減と言って、人件費や研究費なども削られてしまったりしますが、そのために優秀な人材が流出したり、将来のヒット商品を失う事に繋がる場合もあるのです

放漫経営で、湯水のごとく会社のお金を使っていては、傾いていくのは当然で、そこは引き締めないといけませんが、何でもかんでも削ったら良いというものでもないのです

無駄なものにお金を使うのを止めて、将来の富になるところに使う事が大切です

これは国でも同じことなのです

単に国民にお金をばら撒くというのは、タコが自分の足を食べているようなものです

そのお金はみなさんの税金であったり、将来のつけで貰っているのです

「国債をいくら発行してもいいんだ。それで国民に分配すればいい」と言っている人もいますが、それは国民の富を減らしていっているのであって、自分の足を食べるタコと変わりません

分かりやすく極端な話をすると、いくら刷ってもいいのなら、国民全員に二億円づつ配ってみた時をイメージしてみてください

一人当たり二億円もらえたら、生涯働かなくても暮らせるでしょう

そうすれば明日から日本国民は全員、一生働かなくて暮らしていけます

はたしてそんなことが可能だと思えますか?

何かがおかしいと思えるでしょう

それだけお金が出回ると、そのお金の価値自体が下がっていきます

つまり二億円もらえたとしても、その時には、パンを一個買うにも一億円が必要になっているかも知れません

みんなに二億円を配ることは可能ですが、その分、お金の価値も必ず下がっていきます

それはどのような意味があるかというと、お金を持っている人のお金が、実質的に価値を失わせていくことを意味します

つまり国債をいくらでも発行していくことは、今お金を持っている人の富を奪う事になります

お金持ちからお金を取り上げて、全員に配るような状況になっていきます

それはつまり、共産主義社会と変わりません

共産主義では、豊かな人からお金を召し上げて、貧しい人に配ったら、社会全体が豊かになると思ったら、全員が貧しい社会になったのです

国債を発行してお金をみんなに配るというのも一緒で、お金の価値を目減りさせていって、全体に配っているのと一緒です

国債をいくら発行してもいいんだと言っている人の理屈としては、日本はデフレだからというものがあります

デフレであればお金の価値を目減りさせてもいいと考えですが、今はインフレに入っています

日本も世界もすでにインフレに突入しているのです

トレンドの転換に目を塞いで、デフレ下では大丈夫とされた事を進めるのは愚か者のすることです

これから日本と世界は、さらなるインフレに苦しめられますし、不況に突入します

以前から予言していたスタグフレーションに入っていきます

そんな中でバラマキ合戦を繰り広げるなど愚かな事です

そもそも言っていたデフレであれば構わないという理論が破綻したのに、それでも政策を転換せずに主張続けるのは感覚がズレています

そういう事で、財政出動というのも、無駄になる部分をなるべく抑え、将来の富になる部分には積極的に投資しなくてはなりませんし、デフレ時のやり方と、インフレに入った時にはやり方が一緒ではないという事です

そうしたことを理解しないといけません

4 件のコメント:

匿名 さんのコメント...

コロナ前に、MMTもありなのか?(正直難しすぎて理解できない…)と思っていましたが、昨今のこのインフレ下ではバラマキ的積極財政はとても厳しそうですね。
むしろコロナ以降相当バラまいたので、国による投資先もかなり絞らなければいけないでしょうね。

もう本当に経済面でも、国防の面でも少し前よりもずっっと切羽詰まった局面だと感じています。
日本は世界一素晴らしい国だと思ってますが、既存政治家のレベルは…_:(´ཀ`」 ∠):

匿名 さんのコメント...

茹でガエルを目覚めさせるのは骨が折れますね。
手遅れなような、間に合うような、瀬戸際です。🐸🐸

匿名 さんのコメント...

昨日もコメントした者です。
洪先生が積極財政に反対なのは重々承知しました。
では、政治はどういう風に舵を切ったら良いのでしょうか?
私は今度の選挙で自公維以外に投票するつもりですが、与党のままでも経済改善の余地がありますか?
具体的に教えて頂けると助かります。
宜しくお願い致します。

匿名 さんのコメント...

目覚める、には自分の頭で考えることと、固定観念の打破が必要なのだと思います。自分の考えを持たないように…支配者に都合の良いイドラを持つように…メディアや教育はそのように私たちの思想を操作してきました。
今回、積極財政を推し進める党ばかりなのですが、そうではない党もあります。
何が真理であるか、これからの人類には何が必要なのか、あなたに選び取って欲しいと願っています。
誠に僭越ながら勝手に述べさせていただきました。

今後のコメントは X(旧Twitter)にてお待ちしております。