新型コロナで亡くなった方が、24時間以内に火葬されることがあります。それはあの世への旅立ちの妨げにならないのか。そんな切実な質問をいただいたので、霊的な視点から考えてみます。
大切な人を、別れを惜しむ時間も持てないまま見送る。そのつらさを抱えた方に、少しでも安心が届けばと思います。
なぜ、亡くなってすぐは火葬しないのか
通常、人が亡くなったとき、死後24時間以内の埋葬や火葬は法律で禁じられています。墓地埋葬法に定められたもので、もとをたどれば、古来の殯(もがり)の風習から来ているのでしょう。
昔から、亡くなった人をすぐには葬らず、別れを惜しみ、霊を慰めるための時間を取ってきました。今も日本では仏式の葬儀が多く、通夜には遺族が夜通し灯明と線香の火を絶やさず、故人の冥福を祈ります。亡骸のそばで過ごすその時間には、遺された人が死を受け入れ、心を整えていく意味もあります。
霊子線(シルバーコード)が切れるまで
この一日には、霊的な意味があります。死んですぐは、霊子線(シルバーコード)と呼ばれる、肉体と魂をつなぐ紐状のものがまだ繋がっているのです。これが切れたときが、本当の意味での死とされます。
霊子線が切れるまでには、おおよそ一日かかるようです。通夜の風習が一日続くのも、これと無関係ではないでしょう。切れるまでは肉体と感覚的に繋がっているため、痛みなどの刺激を感じることもあるといいます。
私の母が亡くなったときも、その日の夢に出てきて「背中が冷たい」と訴えました。棺の下に、葬儀社が腐敗防止のドライアイスを敷き詰めていたのです。それを感じ取っていたようでした。亡くなった直後はまだ、それほど肉体と近いところに魂があるのだと、身をもって知りました。
急いで火葬された方は、浮かばれないのか
コロナで亡くなった場合は、感染症法という別の法律により、24時間以内の火葬が認められています。強制ではありませんが、遺体からの感染を考えて早く火葬されることが多いようです。ご遺体は納体袋に密封され、遺族が触れることもできません。殯や通夜を省いて火葬されることに、不安を覚えるのは当然でしょう。
けれど、心配しすぎなくて大丈夫です。たしかに火葬が早いと、霊子線が切れる前に肉体を失うことになりますが、それで魂が行き場を失うわけではありません。肉体を離れた魂は、戸惑いながらも、やがて自分の死を受け入れ、光の世界へと歩み出していきます。何より魂を支えるのは、遺された人の祈りです。形式が省かれても、心を込めて故人を思い、光へと送る祈りを捧げれば、その思いはちゃんと届きます。
遺された人にできること
会えないまま見送った場合でも、できることはたくさんあります。毎日、手を合わせて「ありがとう」と「どうぞ安らかに」を伝える。好きだった食べ物や花を供える。四十九日まではとくに、故人を温かく思い続ける。こうした日々の祈りが、迷いやすい時期の魂を、優しく光のほうへ導いていきます。
大切なのは、作法が完璧かどうかではなく、見送る人の愛です。儀式が省かれたことを悔やむより、今この瞬間に向ける祈りを大切にしてください。あなたの愛は、距離も形式も越えて、必ず届きます。
魂の浄化や成仏をめぐる話は生霊・悪霊・憑依から身を守る完全ガイドにもまとめています。
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