今の日本は、就職活動をする若者にとって有利な「売り手市場」です。
少子高齢化による人手不足が続き、多くの企業は新卒や若手の採用に積極的です。
初任給を引き上げる動きも広がり、就活生にとっては恵まれた環境に映るでしょう。
けれども、その一方で、海の向こうのアメリカではまったく逆の現象が始まっています。
アメリカでは2022年末にChatGPTが登場して以来、猛烈な勢いでAIの実用化が進みました。
大手企業は巨額の投資を行い、AIを中心に事業の効率化を急速に進めています。
その結果、景気が悪化したからではなく、人間の仕事そのものがAIに置き換わることで雇用統計が悪化しているという現実が広がり始めているのです。
AIで仕事が減ると言われても、急に職業そのものが消えるわけではありません。
最初に小さな作業がAIに任され、その作業がたくさんつながって一つの仕事になっている場合、人が担当していた“まとまり”ごと縮んでいくという流れが起きます。
たとえば、資料を集める、数字を打ち込む、文章を整える、確認して送る。
この一連の中で「集める」「打ち込む」「整える」までをAIが一気にやってしまうと、人がやるのは最後の確認だけになります。
結果として、以前は三人で回していた仕事が、一人で足りるようになります。
この積み重ねが、雇用の総量を減らしていくのです。
これから日本でも起こるAIに置き換わってる状況や今後について業種ごとに考えていきます。
・金融・会計の仕事がどう変わるか
銀行でローンを申し込むとき、昔は担当者が紙を見ながら一つひとつチェックしました。
今は、AIがあなたの情報や取引履歴を瞬時に読み取り、返済可能性の点数を出します。
担当者はその結果を確認して、必要なら面談で事情を聞きます。
つまり、最初の“書類を見て判断の材料を作る”作業がほぼAIに置き換わっているのです。
会計の現場でも同じです。
領収書の写真をスマホで撮れば、AIが店名や金額、日付を読み取り、勘定科目まで仮で入れてくれます。
担当者は間違いがないかを見て、承認するだけになります。
新人が「たくさん入力して覚える」経験の場が細り、**人手の必要量そのものが減る**という変化が進みます。
事務・人事の仕事がどう変わるか
たとえば採用のメール対応、面接の日程調整、社内の手続き、勤怠の確認について。
以前は、担当者がメールを読み、候補日を並べ、出席者の予定を確認し、何度もやり取りして決めていました。
今は、AIが応募書類を読み取り、条件に合う候補者を先に並べ、カレンダーと自動で照らし合わせて候補日時を提示します。
応募者がボタンを押せば日程が確定し、オンライン会議のURLまで自動で送られます。
担当者は、難しい相談や例外の対応にだけ集中します。
結果として、同じ人数で十倍の応募に対応できたり、同じ仕事量なら人を減らせたりします。
カスタマーサービスがどう変わるか
通販で荷物が届かないとき、以前はコールセンターに電話して、担当者が追跡番号を調べました。
今は、チャットで「届きません」と打つと、AIが注文履歴から自動で状況を見て答えます。
配達業者に依頼を出すところまで自動で進む場合もあります。
人が出るのは、怒りや不安が強いケースや、規約にない複雑な事情のときです。
つまり、最初のよくある質問はAIが受け止め、人は難しい場面に集中します。
たくさんの問い合わせに対応できる一方で、一次対応の人手は以前ほど要らなくなるのです。
ソフトウェア開発がどう変わるか
アプリを作るとき、昔は設計をもとに初級エンジニアがコードの下地を書きました。
いまは、仕様をAIに説明すると、骨組みのコードが一気に出ます。
テスト用のデータや、説明書のたたき台まで同時に出せます。
人は、出来上がった下地を直し、危ないところを見抜き、全体を設計する方に力を使います。
結果として、“数で押す人員構成”から“少人数精鋭+AI”に置き換わる動きが進みます。
小売・物流がどう変わるか
スーパーでは、天気やイベント、過去の売れ行きから、AIが明日の発注量を割り出します。
欠品や廃棄を減らすため、店舗間の在庫移動もAIが提案します。
倉庫では、どの順番で商品を取りに行けば最短かをAIが計算し、ロボットや作業員のルートまで指示します。
レジはセルフ化が進み、有人レジは混雑時のサポートや高齢者の方への案内に集中します。
たくさんの人で回していた裏方が、少人数で回せるようになります。
医療がどう変わるか
病院では、AIがレントゲンやCTの画像を先にチェックして、怪しいところに印をつけます。
医師はその印を参考に見直し、判断します。
外来では、問診票をAIが要約してカルテに下書きを作り、医師は核心の質問に時間を使えます。
事務作業や一次チェックをAIに任せ、人は対面のケアと難しい判断に集中する流れです。
ただし、画像診断などの精度は高まっても、最終判断や説明の責任は人が担います。
教育がどう変わるか
宿題の添削、英会話の相手、苦手単元の解説。
AIが24時間、あなたの理解度に合わせて説明を変えてくれます。
先生は、クラス全体への講義に加えて、一人ひとりの悩みに向き合う時間を増やせます。
一方で、採点や記録の事務はAIに任され、“作業としての教育”に人手はあまり要らなくなる可能性があります。
不動産・建設がどう変わるか
不動産の紹介では、AIが写真から部屋の特徴を読み取り、文章を自動で作ります。
希望条件を入れると、候補の絞り込みもすばやく出ます。
建設では、図面データから必要な材料や工程表の草案をAIが作り、現場は安全や品質の肝を人が見る形に変わります。
紙と手作業が多かった領域ほど、AIの効果が大きいのが特徴です。
行政・公共がどう変わるか
役所の申請書をAIが読み取り、条件に合っているかを先に確認します。
窓口での相談は、人が丁寧に行いますが、裏側のチェック作業はAIが大部分を支えるようになります。
議事録作成やFAQ対応も自動化が進み、ひとは制度の設計や公平性の判断に力を注げるようになります。
「売り手市場」の日本にも「AI就職氷河期」の波は来る
少子高齢化で人手不足が続く日本では、求人はしばらく多いかもしれません。
しかし、上のような“下準備の自動化”がつながって、仕事の総量がAIに置き換わっていくと、“そもそも人が入る余地が小さくなる”ようになります。
これは静かに進むので、気づいたときには「経験を積む場」が少なくなっている、という形で現れます。
AIに置き換わるメリット
上記で見てきたように、今後、より様々な業種でAIによる置き換わりが起こるでしょう。
しかし、それは悪い事ばかりではなく、煩雑な仕事をAIに任せる事で、人間はより本質的な仕事や、深い判断を必要とする仕事に打ち込めるようになります。
たとえば、教師などはテストの採点など様々な雑務に追われて、一人一人の生徒に深く向き合う時間が取れていなかったかも知れません。
たとえば、教師などはテストの採点など様々な雑務に追われて、一人一人の生徒に深く向き合う時間が取れていなかったかも知れません。
ですが、AIがもろもろの事務作業を代替することで、教師は生徒と深くコミュニケーションをとり、個々の特性を捉えた指導が出来るようになるでしょう。
このようにAIは、私たちの今までの仕事を奪う面もありますが、そうした雑務から離れて、人間はよりクリエイティブで本質的な仕事に打ち込めるようになるという良い面もあります。
AIの波に備えること
すでに起こりつつあるAIの波の時代に備えて私たちがすべきことを考えてみます。
まず、AIに“下準備”をさせる練習を、あなたの作業の中で始めてください。
たとえば、文章の下書き、数値の整理、要点の抜き出し、画像からの読み取り。
AIが作ったものを自分の頭で点検し、直す力を鍛えます。
次に、相手の気持ちや背景を理解して、最適な提案や説明に言い換える力を磨いてください。
最後に、仕事全体の手順を見直し、“人がやる価値が高いところ”に時間を配分し直す発想を持ってください。
この順番で取り組むと、AIに仕事が奪われる側から、AIを味方につけて成果を広げる側に回れます。
おわりに
AIは、私たちの仕事から「面倒で時間がかかる部分」を確実に減らしていきます。
同時に、その部分を経験の場としてきた若手の雇用が細っていくという現実も生まれます。
だからこそ、今のうちから、AIに任せる部分と、人にしかできない部分を意識して磨いていくことが大切です。
冷たい風が来ても、誠実に学び続ける人は、必ず前に進めます。
私たち一人ひとりの小さな準備が、厳しい波をサーフィンの波乗りに変えていきます。
著書『アースチェンジ——近未来の警告書』では、これから訪れる地球の変革について書いています
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