2025年7月24日木曜日

願いが叶うときの新たな苦しみ――スピリチュアルな視点で読み解く“代償の法則”

願いが叶うことで生まれる苦しみと、そのスピリチュアルな乗り越え方


私たちは誰しも、心の奥底に「これが叶えば幸せになれる」と思う願いを抱えて生きています。

受験や就職、恋愛や結婚、あるいは健康や経済的な安定――人生の節目ごとに現れる「願い」は、人間の生きる力の一つでもあります。

 

しかし、古来より仏教では、「願いが叶わない苦しみ」についても説かれてきました。

お釈迦様は人間の避けられない苦しみの一つとして「求不得苦(ぐふとくく)」――すなわち、求めても得られないことによる苦しみ――を挙げました。

私たちの人生には願いが叶わないという苦しみが付きまとって逃れられないという教えです。


そのように「得られない苦しみ」が語られる一方、実は「得られること」そのものもまた、別の苦しみの入口となるのです。

 

たとえば、子どもの頃に憧れた名門校に合格したとしましょう。

そこには、自分以上に優秀な人がたくさん集まっていて、「優等生」としての自己イメージはあっさり崩れてしまうかもしれません。

それまで感じたことのなかった劣等感や孤独、挫折――これらは「願いが叶った」からこそ味わう新たな苦しみです。

 

あるいは、念願の会社に就職したり、憧れの職業に就いた人も、そこから待っていたのは過酷な労働や人間関係のストレスであったりします。

実際、人気のある職種であっても、そこで過労やプレッシャーによって心身を壊してしまうケースが後を絶ちません。

 

また、会社で出世を果たした人が、かえってストレスや責任感の重圧から「出世鬱」と呼ばれる状態に陥ることもあります。

独立して自由な生き方を手に入れたと思っても、今度は売上や事業の存続に悩まされ、不安やプレッシャーに苦しむことも少なくありません。

 

恋愛や結婚の願いも同様です。

「理想の相手」と出会えたはずが、相手の浮気や価値観の違いから新たな苦しみが始まることがあります。

お金持ちと結婚したつもりが、事業の失敗や経済的な困難に見舞われ、まさかの苦しい生活を経験することもあるでしょう。

 

このように、「得られたら幸せになれる」と思っていたものが、実は新たな苦しみの始まりである――これが、人生の奥深い真理の一つです。

 

代償の法則――「得ること」と「失うこと」のバランス

 

この現象の背後には、「代償の法則」とも呼ばれる宇宙的なバランスの働きがあります。

私たちが何かを手に入れる時、その喜びや成果に見合った「代償」もまた、どこかで支払う必要が出てくるのです。

 

これは物質的な買い物に似ています。

お店で商品を手に入れるには、必ずその価値に見合う代金を支払う必要があります。

もし代金を支払わずに手に入れようとすれば、思わぬトラブルや損失という「別の形の代償」が発生します。

人生も同じで、「手に入れた幸せ」に対して、何らかの苦しみや負担を抱えることになるのです。

 

たとえば、急に大金が手に入った場合、ほとんどの人はその使い方や管理に慣れていないため、結果的に人間関係のトラブルや浪費、自己喪失といった新たな不幸を招いてしまうこともあります。

努力や苦労を経ずに得た成功は、かえって一時的なもので終わりやすく、「相応の苦労をしていない」という心の負債が、後々の人生で代償として現れてくるのです。

 

願いが叶った後に訪れる「感謝」と「分かち合い」のスピリチュアルな意義

 

では、この「得られた幸せが新たな苦しみを生み出す」連鎖を断ち切るためには、どうすればよいのでしょうか。

 

まず大切なのは、「得たもの」に対する深い感謝の気持ちを持つことです。

成功や幸運は決して当たり前ではなく、多くの人や目に見えない存在、宇宙の働きによってもたらされたギフトです。

それに気づき、謙虚な心で「ありがとうございます」と感謝できるかどうかが、人生の質を大きく左右します。

 

また、得た幸せや富、成功を「独り占め」せず、周囲や社会に分かち合う心を持つことも非常に重要です。

昔から「幸せのおすそ分け」という言葉があるように、幸運に恵まれた時には、周囲の人や困っている人に手を差し伸べる、寄付や奉仕の気持ちを持つ――こうした行いによって、自分が得たエネルギーは「循環」し、宇宙的なバランスが保たれます。

 

さらに、神仏や目に見えない存在への感謝の祈りもまた、得たものの反動による「マイナス」を和らげる力を持っています。

現代社会ではこうした「感謝」や「分かち合い」の精神が忘れられがちですが、本当の意味で幸せを長く味わいたいならば、このスピリチュアルな原則を大切にしたいものです。

 

苦しみの意味を受け入れることで、人生はより豊かになる

 

結局のところ、願いが叶うことも、叶わないことも、私たちの魂の成長のために与えられた「人生のレッスン」なのです。

苦しみを避けることばかりを考えるのではなく、その背後にある意味や学びに心を向けてみてください。

苦しみや困難を通して、自分自身の在り方を問い直し、感謝や分かち合いの心を育てていく――それが、願いが叶った後にも本当の幸せを感じて生きるための、スピリチュアルな生き方なのです。

 

願いが叶った瞬間だけを追い求めるのではなく、得られたものを「どう使い、どう生きるか」に心を向けていく――そこにこそ、本当の魂の成長と、永続する幸せがあるのだと私は思います。


著書『アースチェンジ——近未来の警告書では、これから訪れる地球の変革について書いています

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