岩場の謎の入り口
村はずれの大きな岩場に、誰も近づきたがらない場所がありました。
そこには、古びた岩肌の間にぽっかりと口を開けた、不思議な“入り口”があったのです。
入り口は丸く、まるで意図的に削られたように滑らかで、その奥には淡く光る銀色の幕が張られていました。
村の人々は長い間、「あれはきっと異世界への道だ」と噂し合い、恐れて近寄りませんでした。
ある晩、村でも評判の意地悪な男・グレッグが酒に酔い、仲間にそそのかされて岩場の入り口に近づきました。
「異世界だなんて笑わせるぜ。大したことはないだろう」
彼が銀色の幕の前に立つと、突然、奥から唸り声が響き、巨大な怪物が現れたのです。
その醜悪な姿と燃えるような目にグレッグは肝をつぶし、転がるように村へ逃げ帰りました。
「本当にいたんだ!あれはこの世のものじゃない、恐ろしい怪物が出てきた!」
グレッグは青ざめて訴えました。
村人たちは「やはり、あれは異世界の入り口だ」と恐れを深めます。
数日後、今度は純真な少女リーナが、偶然森で迷い、あの入り口に出くわしました。
怖がりながらも、リーナはそっと銀色の幕を覗きこみます。
すると、そこには花々に囲まれた美しい女性が現れ、やさしく微笑んだのです。
リーナはその姿に癒され、心が温かくなって村に戻りました。
リーナの話を聞いた村人たちは、首をかしげます。
「あの入り口から、恐ろしい怪物が現れたという者もいれば、美しい人が現れたという者もいる。
どうして同じ場所で、まったく違う者が現れるのだろう?」
村の長老や年寄りたちも、昔話や伝承を持ち出しては議論します。
「きっと、入り口の向こうにはさまざまな異世界に通じているんじゃろう」
「いや、見た者の運命を映すのかもしれぬ」
「もしかして、妖精のいたずらじゃろうか」
と、みんなが頭を悩ませました。
そんなある日、旅の賢者が村にやってきます。
奇妙な噂を耳にした賢者は、静かに岩場の入り口へ向かいました。
しばらく銀色の幕を眺め、何かに気づいた様子で村に戻ります。
集まった村人たちに、旅の賢者はこう語りました。
「みなさん、不思議に思っているでしょう。
なぜ同じ入り口なのに、人によって現れる者がまったく違うのか。
それは――」
賢者は、静かに“入り口”の秘密を語り始めました。
「実はあれは、“あなた自身の心”を映す鏡なのです。
美しい心の者には美しい姿が、
恐れや憎しみに満ちた心の者には怪物が現れる。
異世界への入り口などではなく、
あなたの“本当の姿”が現れる場所だったのです。」
この言葉に村人たちは大きく驚き、
今までの出来事の意味を深く考えるようになりました。
「鏡のメッセージ」
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