人生には海辺に打ち寄せる波のように、上がり下がりがあり、運勢の流れのようなものがあります
よく言われるのが人生を四季に例えたものでしょう
季節には春夏秋冬の四つがありますが、それを人生にもあてはめたものです
誕生から20代頃が春にあたるでしょう
そして働き盛りの中年まで、女性であれば子供を出産してある程度大きくされる頃までが夏に当たります
やがて仕事も終わりに近づいていき、ある程度の評価も定まるようになった時期が秋になるでしょう
最後に冬の時期とは、引退して暮らすようになり、終わりの時を待っている時期にあたります
このように人生にも春夏秋冬の季節に対応するような時期があり、そのサイクルの中で人は生きています
古代インドにおいても、人生を四つの時期に分けて考えていました
1、学生期
2、家住期
3、林住期
4、遊行期
この四つの時期をいいます
学生期というのは言葉から分かりやすいですが、将来のために学んでいる時期に当たります
学生の時期ということですね
次に家住期というのは、家に住む時期と書きます
結婚して家に住み、家族を育て、頑張って働いている時期に当たります
その次は林住期で、林に住む時期と書きますね
これは子育ても終わって、宗教的な事や哲学など、思想や精神性を求める時期に当たります
昔のインドでは、出家して林の中で暮らして、瞑想など宗教修行に打ち込んで暮らす事があり、それで林に住む時期と書くのでしょう
林住期は、今まで忙しくて考えなかったことを、考え直す時期に当たります
最後は遊行期です
遊行期というのは世俗から離れて、この世への執着を断っていき、煩わしさを断っていく時期に当たります
死出への旅の準備に入る時期といえるでしょう
このように古代インドの「マヌ法典」でも、人生を四つの時期にとらえていました
ライフサイクルの理論を広めた人物としてはエリク・ホーンブルガー・エリクソンという発達心理学者が有名です
エリクソンは人生を8つの段階に分け、それぞれで解決すべき課題(発達課題)があるとしました
- 乳児期
- 幼児期前期
- 幼児期後期
- 学童期
- 青年期
- 成人期前期
- 成人期後期
- 老年期
上記の八つの時期に分類されます
1、乳児期
この時期は、授乳してくれる母親との信頼関係の課題があります
すこしオーバーな表現かも知れませんが、この時期の子供は「世界を信じられることが出来るか?」という問いの中に生きています
世界を信頼し、安心して頼れるという信頼感を持つ課題を持つ時期となります
2、幼児期前期
自分の意思で身体を自由に動かせるようになる時期です
いろんなことを試して、世界を経験する時期にあたります
この時期は自律性を身に着ける事が課題となります
質問としては「私は私でよいのか?」という問いの中にいます
3、幼児期後期
目的をもって自分の身体を動かしていく時期に当たります
自分が世界に対して積極的に関与できる存在であることを理解します
そして行動をすることで親などから叱られ、「この行動を行ってもよいのか?」という罪悪感を課題として生きる時期です
4、学童期
社会に出ていくために、勉強して努力する事が課題の時期です
いままでは自由で気ままな遊びを行っていたのが、将来に対して生産的な目標をもった行動をしていきます
存在しうる質問として「 私は人と物の取り巻く世界で、それを成すことができるか?」という問いに生きています
5、青年期(思春期)
他人とは違う自分を強く意識しだす時期です
「私は何者か?誰でいられるのか?」という問いの中で生き、アイデンティティーを確立する事が課題となる時期です
青年期には「自分とは何か?」「人生の目的とは何か?」などの問いをする時期でもありますが、それらに自分なりの答えを出していくことで、アイデンティティーを確立していきます
6、成人期前期
自身のアイデンティティーが確立していくと、異性や他人との関わりで親密な人間関係を築き始めます
親友や恋人などを作れるか、そうした関係を築けるかが課題となります
アイデンティティーの確立が出来ていない場合には、うまく他者との関係が結べず、自分の世界に引きこもってしまう場合もあります
この時期の問いは「愛する事ができるか?」です
7、成人後期
自分の子供を産み育てたり、次世代の若者たちを育むこころを持てるかが課題となります
自分への関心だけでなく、若い子や子供への思いを向けられるかがカギとなります
育児以外にも、たとえば仕事をしていて、自分だけ成果があがればよいと考えるのではなく、新人や若い人も育てて、彼らの面倒も見るような思いを持てるかです
この時期の問いは「私は自分の人生をあてに出来るか?」です
8、老年期
最後の時期は、これまでの人生を振り返り、それを受け入れる事が出来るかが課題となります
いままでの自分の人生を愛し、受け入れる事が出来るかです
受け入れられない人は、人生をやり直すことが出来ないゆえに絶望感に襲われます
この時期の問いは「私は私でよかったのか?」です
このように発達心理学で人生のライフサイクルを見ていくと、上記のようになります
長くなりましたので、今日はこの辺りとしておきます
3 件のコメント:
今はエゴを最優先にした生活の中で子育てや教育を行っているため、
幼児期、学童期、青年期に不可欠な・大切な心身の学びを得られないまま成人期を迎える方が多く、
それが学生の頃は不登校として出たり、社会人になると発達障害として発覚したりと…
とても辛い・苦しい状態で大人になってしまう現実となってしまっています。
そんな中、とても大切な教育法に気付かれ実践された先生がいらっしゃることを知り、とても感動しました!
その方についての記事はこちらです⬇︎
校則なし、先生の残業なし。発達障害児や不登校だった子もみんな一緒に学ぶ小学校 https://www.huffingtonpost.jp/entry/school_jp_5e1eba34c5b673621f6d9e2e
全ての子どもが・全ての人が大切な才能を持ち、大切な目的を持って生まれてきます。
それが、教師など大人のエゴを最優先にして効率重視の管理体制で教育されたりするのは魂にとってとても苦しい状況であり、美しく個性的な魂ほど管理体制から外されて変な目で見られがちなのは、本当に悔しいことです!
この先生のような、素晴らしい教育をされる方が日本に増えたら、苦しむ魂も減るのではと思うのですが…
(以上はイエスさんのコメントです。私には、とてもじゃないけどこんなコメントは書けません!)
発達時期がズレることもあるでしょうが、確かに「環境」の影響は大きいでしょう。
障害や周囲への反発はそんな課題を抱えた葛藤の現われです。心理学と霊的心理を学ぶ女子会では、互いの光の仕事が果たせるよう互いに信頼し支え合い学びの最中です。
各時期の課題達成度100点満点でだいたい50点行かないくらいかな笑 あとは老年期残すのみですがまあだいたい同じような得点になるでしょう。来世はもっと考えて生まれてきたとして、より高得点狙えるのかな? いろいろと謎です。
この課題を合格出来る人は一体何パーセントいるんだろう。おそらく15パーセントくらいなのではないかなと思います感覚的に。とても難しいですね。