日本の国はどのように生まれたのか。古事記が伝える国生み神話には、じつは深い宇宙の理が織り込まれています。
今日は、その神話と、淡路島と琵琶湖をめぐる不思議な相似形について、お話ししてみたいと思います。
イザナギとイザナミ、陰と陽の二柱
日本神話では、伊耶那岐命(イザナギノミコト)と伊耶那美命(イザナミノミコト)が、天地開闢の最後にお生まれになったとされています。
それ以前の神々は、みな男女の別のない独神だったといいます。そこへ初めて、男の神であるイザナギと、女の神であるイザナミが現れました。神様は一人二人ではなく、一柱二柱と数えます。この二柱が愛し合い、多くの神々と、日本列島そのものを生み出していくのです。
歴史の中に、こうした方々が実在した時代もあったのだと思います。同時に神話は、抽象的な役割も語っています。イザナギは陽、イザナミは陰。男性神と女性神は、陰と陽の関係を表しているのです。
陰陽の作用と、宇宙の創世
陰と陽が互いに作用し合うことで、さまざまな存在が生まれていく。国生み神話は、その根源的な現象を物語の形で描いていると、私には思えます。
興味深いことに、現代の物理学も似たことを語っています。宇宙が誕生したばかりの頃、「物質」と「反物質」が存在し、互いに合わさって対消滅を繰り返したとされています。陰と陽が出会って世界が形づくられていく神話の図は、この宇宙創世のありさまを、別の言葉で伝えていたとも受け取れるのです。
淡路島と琵琶湖の、ふしぎな相似形
イザナギとイザナミの国生み神話では、はじめに淡路島がお創りになられたと伝えられています。
ここに、とても不思議な符合があります。最初に生まれた淡路島と、日本最大の湖である琵琶湖は、その形がそっくりなのです。地図を並べて眺めると、淡路島をそっと取り上げてひっくり返せば、琵琶湖にぴたりとはまりそうに見えます。
これもまた、陰と陽、対極というものを表しているように感じられます。海に浮かぶ陸の島と、陸に抱かれた水の湖。ちょうど反転した二つが、列島の真ん中で響き合っているのです。
意図をもって生まれた国
こうして見てくると、日本という国の奥行きに、あらためて驚かされます。
神話の物語の中にも、そして日本列島という大地の造形そのものの中にも、陰陽の理や対極の構造が、静かに組み込まれている。これは偶然の積み重ねというより、確かな意図のもとに編まれた国なのだと感じさせられます。
足もとの大地に、こんなにも深い物語が眠っている。そう思うと、何気ない日本の風景も、急にいとおしく見えてきます。私たちは、神々が心を込めて生み出した国の上で、いま日々を生かされているのです。
日本列島に秘められた神話の意図は、古代文明・神話・日本の霊的起源 完全ガイドの中でさらにひろがります。
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