2022年8月14日日曜日

お盆のスピリチュアルな意義と餓鬼道


コロナ禍でここ二年ほどは帰省も自粛されていた人もいいかと思います

今回のお盆には、感染の第七波中ではありますが、行動規制の無いお盆となりましたので、田舎に帰省されている人も多いかと思います

そこで今日は、お盆に関する話をしたいと思います

お盆というのは、太陽暦の8月15日を中心とした時期に行われる、祖先の霊を祀る行事です

もともと日本にあった祖先崇拝の信仰と、伝来した仏教とが合わさって出来たものです

旧暦7月1日は、釜蓋朔日(かまぶたついたち)といい、地獄の釜の蓋が開く日であり、この日を境に墓参などして、ご先祖様等をお迎えし始めます

地獄もふたが開いて、そこからご先祖の霊が帰ってくるという考えですね

実際のところは後に述べたいと思います

地域によっては、祖先の霊を迎える時に「迎え火」を灯し、帰る時には「送り火」を焚くところもあります

また盆踊りをするところも多いでしょう

この踊りの由来は、地獄から出られて、苦しみから逃れ、喜んで踊るさまを模したものとされます

地域によっては、故人の霊魂がこの世とあの世を行き来するための乗り物として、「精霊馬」を用意するところもあります

「精霊馬」というのは、きゅうりやナスに4本の麻幹かマッチ棒、折った割り箸などを足に見立てて差し込み、馬、牛として仏壇まわりや精霊棚に供物とともに配するものです

きゅうりは足の速い馬に見立てられ、ご先祖さまがあの世から早く家に戻ってくるように、また、ナスは歩みの遅い牛に見立てられ、この世からあの世に帰るのが少しでも遅くなるように、との願いがそれぞれ込められています

このお盆の行事のもととなる仏教の教えについて紹介しましょう

仏教の経典に『盂蘭盆経』というものがあります

お釈迦様のおられた時代に、雨期などに修行者が一つ所に集まって修行する安居という期間がありました

その安居の時期に、お釈迦様の高弟で神通第一と呼ばれた目連が、ご自身の亡くなられた母親が、あの世でどのような生活をしているか霊視してみました

するとどうでしょう、亡くなったお母さんは餓鬼道と呼ばれる世界に落ちていたのです

餓鬼道では絶えず飢えに苦しんでいるため、哀れに思った目連は、亡き母親に水や食べ物を差し出します

しかし、その食料は残酷にも、母親の口に入る直前に炎となり、消え去ってしまったのです

目連はお釈迦様にその経緯を話します

するとお釈迦様はこう教えられます「安居の最後の日に、すべての修行者に食べ物を施せば、母親にも施しの一部をくちにできるだろう」と

目連は教えられた通りに、すべての修行者に施しをすると、彼らは喜んで飲んだり食べたり踊ったりしました

するとその喜びが、餓鬼道に堕ちた母親にも伝わり、食べ物も口に出来たといわれます

この話がもとになって、お盆の時期には供養して、ご先祖様をお祀りすることになりました

お盆の元となる話からすると、地獄に落ちて苦しんでいるご先祖の霊を招いて、供養するという考えがあって行われているのですね

現代では信じる人も少なくなっているでしょうが、習慣として行われているのでしょう

実際にどうかというと、地上の人間が故人に思いを向けるお盆の時期になると、やはりご先祖様も霊界から出てきて、様子をうかがっています

浄化されたご先祖様ですと、子孫の姿を見てただ喜んでくれていると思います

お経のお話にあるように、地獄や餓鬼道と言われる世界に堕ちられた方の場合には、苦しくて少しでも楽になるように地上に出てきている場合があります

実際に言われているように、そうした霊界というものはあって、そこから抜け出すご先祖の霊というものも実在します

ちなみに、私の親戚の方でも、亡くなられてからしばらくして、体は痩せているのですが、お腹が膨れた姿で自宅にいるイメージが浮かんだことがあります

おそらくは餓鬼道におちてしまったのかと感じていました

(その後、霊的に救助活動を行い、餓鬼道からは出られています)

そしてお盆の季節に、私の娘が、仏間で「お腹をすかせたお化けがいる」と言ったり、台所に置いていたご飯に、蟻がたかっていたり、スープがすぐに傷んだりする事がありました

よく亡くなった霊が、仏壇に捧げた供物を食べると、傷みやすくなると言われますが、おもに餓鬼道などにいかれている霊が、お供え物を食べると、そうなってしまう事があるようです

霊界には餓鬼道というものもあって、そこに住む人たちは満たされない思いで生きています

現代の日本では飢えて亡くなる人は稀でしょうが、満たされない思いで亡くなる方は多いでしょう

物以外にも愛情であったり、名誉を求めて、満たされないという思いを持った人たちがいます

そうした心の傾向性を持っている人たちが集まり、作りだしている世界が、餓鬼道ともいわれている世界です

霊界は物質的肉体は無く、思いそのものが現れてくる世界なので、その世界に住む者たちの心の傾向性が、住む世界を作り出しています

絶えず何かに怯えて暮らしていた者は、怖いものが追いかけてくる世界に住んでいて、心の安住しない世界にいます

このように、あの世においては、自分と同じ思いの傾向性を持った者同士が集まり、その世界を形作っています

お盆にはいろんな霊界に普段は住んでいる先祖の霊たちが、地上に出てくる時期になるのです

これは昔からそうした風習があり、地上の人間もあの世のご先祖様などに意識が向きますので、あの世にいるご先祖様の方も、地上の事が気になって見に来るという時期に当たります

お盆の時期には、ご先祖様を思う気持ちも大切ですが、自分自身もどのような世界に帰るかを振り返って考えてみる機会にされるのもよいでしょう

そしてお盆には、ご先祖様に感謝の思いを向けてみてください

あの世では食べる事も飲むことも無く、お金もありませんが、人からの感謝の念は、その代わりとなり、ご先祖様に届きます


7 件のコメント:

匿名 さんのコメント...

こんにちは。お盆の由来、地獄のかまの意味が良く分かりました。いつも勉強になります。そこで質問なんですが、以前から大本教の出口応仁三郎が書いた日月神事の予言、竹内文書に関心を持ってて、これらの物は真実だと思われますか?

匿名 さんのコメント...

70代で亡くなった父が時々夢に現れるたびにどんどん若返り、最近は40代頃の姿です。三つ揃いのスーツを颯爽と着こなして全国を仕事で飛び回っているみたいです。
父は天国で一番輝いていた頃の姿で生きていると確信していいのでしょうか。

ゆるふわ。 さんのコメント...

亡くなられた方々は、生きていた頃の思いや考え方によって行く先が別れます。

中にはとても自己中心的な生き方をして死後もそのような世界に行き、とても苦しい思いをされる方もおられて、そのためにまだ生きているご子孫の方々へ苦しい思いを飛ばし、それが事故や病気などでご子孫を苦しめてしまうこともあります。

ですが、生きているご子孫の方々がいつも神様に感謝し、あたたかな思いやりで周りの方々を助けながら生きていると、その徳が神様に届き、亡くなられた方々の意識を上げてくださるので、苦しみから解放されることに繋がります。

よって、神様を思いながら分け隔てない思いやりで生きることは、自分だけでなく亡くなられた先祖の方々にとっても苦しみから解放される素晴らしい生き方なのです。

そのことを知れば、理不尽な事故や病気などで苦しめられる人も、亡くなった後に苦しむ人も減っていきます…神様の愛情深さに、ただただ驚くばかりですが(^-^)

匿名 さんのコメント...

今ある幸せ、満たされている事に意識を向け、感謝の気持ちを常に持ち続けようと思います。
いつもありがとうございます。

匿名 さんのコメント...

お盆を取り上げて頂いてありがとうございます。
弟が今日海水浴中に溺れて救急車に運ばれ意識を取り戻しました!お盆に海に入ると引っ張られるのは本当なんでしょうか?😱💥

匿名 さんのコメント...

つい最近偶然にも盆踊りの由来を知る機会があって興味があったのでとても勉強になりました。
そしてご先祖様や祖父祖母への感謝の気持ちでいっぱいになりました。いつもありがとうございます。

このお話を知った時、目連さんのお母様はなぜ餓鬼道にいたのか…ずっと考えていました。
目連さんを育てたお母さまがなぜ…。
あの世では逆さ吊りにされたり相当な仕打ちにあっていたとなっているようですが、
殺人や大きな悪事をしない普通の人でも簡単に餓鬼道へ落ちることがあるのかも…と怖くなりました。

匿名 さんのコメント...

目連さんのお母様は、我が子しかみえなかった。目連さんが他の修行者へも施しをしたことで、すべて報われた。

今後のコメントは X(旧Twitter)にてお待ちしております。