私たちが生きるこの宇宙は、
見かけの混乱の中にも、深い秩序が流れています。
人は時に「なぜ自分だけが」と嘆き、
偶然や不幸を恨むこともあるでしょう。
けれど、ほんとうの宇宙の姿を知る人は、
その出来事のすべてが、より大きな善と調和のために働いていることを悟っています。
混沌に見える中の秩序 ― ニュートンの祈り
物理学者アイザック・ニュートンは、
りんごが木から落ちるという、ありふれた出来事の中に
「重力」という宇宙の法則を見出しました。
彼は科学者でありながら、深く神を信じていました。
彼にとって、宇宙は冷たい機械ではなく、
「神の思考が形をとったもの」だったのです。
ニュートンはある書簡でこう述べています。
「宇宙の秩序は、盲目的な偶然によってではなく、
意志と目的によって設計されている。」
この言葉には、宇宙のすべてが「全体の善」に向かって働いているという
深い信頼が流れています。
苦しみの中の必然 ― ヘレン・ケラーの洞察
盲目と聴覚を失ったヘレン・ケラーは、
人生のほとんどを「暗闇」と「沈黙」の中で生きました。
しかし彼女はその中に光を見出し、こう言っています。
「世界は苦しみに満ちている。けれど、それに打ち勝つことにも満ちている。」
ヘレンは、見えない世界にこそ真の調和を見たのです。
彼女にとって、障害は不幸ではなく、魂を広げるための宇宙の導きでした。
実体験 ― 星々と回転のビジョン
ある日、私は白昼に目を閉じていたとき、
不思議なビジョンを体験しました。
私は沖縄の古い民家の庭先にいて、
そこにはなぜか木製のメリーゴーランドがありました。
私はそのメリーゴーランドに乗り、
ゆっくりと回転する感覚を味わっていました。
やがて下りて外に出ると、私の身体がどんどん大きくなっていき、
地球よりも大きくなり、地球がまるで飴玉のように見えたのです。
その小さな地球の中に、精妙で緻密な仕組みがあることに
驚きと感動が湧き上がりました。
さらに視点が広がると、銀河の動きが見えてきました。
星々は、人間の耳には聞こえない宇宙の歌に合わせて
美しいダンスを踊るように回っていました。
しかも、その銀河の円運動もまた、
さらに大きな銀河団という「より大いなる円運動」の中に包まれていたのです。
そのとき、私は直感的に気づきました。
――あのメリーゴーランドは、個人の内側のミクロな回転を表していたのだ、と。
そして星々の円運動は、宇宙全体というマクロな循環の象徴だったのです。
私たちの身体を構成する原子も、
中心の核のまわりを電子がくるくると回っています。
そしてマクロの宇宙でも、
地球は太陽を、太陽は銀河の中心を、
銀河はさらに巨大な秩序の中心を巡っています。
ミクロとマクロは互いに映し鏡のように対応し、
「上にあるものは下にあるもののごとし」と
ヘルメス文書が語る通りの真理を示していました。
この体験を通して私は、
すべての回転が、愛と調和という中心を軸にして動いているのだと悟りました。
宇宙の根本原理 ― 「愛」という法則
この秩序の根底に流れているのが「愛」です。
レオナルド・ダ・ヴィンチはこう言いました。
「すべてのものは、愛によって存在する。」
愛とは、単なる感情ではなく、
生命を結びつけ、成長へと導く宇宙の根源的なエネルギーです。
星が互いを引き寄せ、
花が光へと伸びるように、
人の魂もまた、愛によって進化していきます。
すべては善へと流れる ― ガンジーの確信
マハトマ・ガンジーは、暴力に屈せず、
「非暴力」という愛の力で歴史を動かしました。
彼は確信していました。
「宇宙には悪の勝利というものは存在しない。
すべては、最終的に善へと向かっている。」
だからこそ彼は、迫害を受けてもなお
相手を憎まず、愛の祈りを捧げ続けたのです。
結び ― 宇宙の調べに耳を澄ませるとき
宇宙は、永遠に続く美しい交響曲のようです。
あなたの悲しみも喜びも、
その中で欠かすことのできない音の一つ。
一人ひとりの回転が、宇宙全体のハーモニーをつくっています。
ビジョンで見た星々の円舞のように、
私たちもまた、愛という中心に導かれて回転しているのです。
その運動こそが「生命」であり、
すべての存在をつなぐ神聖な秩序なのです。
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