「なぜ、こんなにも生きることが辛いのだろう」と、
その震える魂を独りで抱きしめているのなら、
少しだけ、耳を澄ませてみてください。
その痛みは、あなたがこの地球という星で、
あまりにも純粋で、あまりにも優しい魂であることの証なのです。
遠い星々の記憶をその胸に秘めた、美しき旅人。
あなたは、この未だ夜明け前のざわめきに満ちた場所で、
周りの音色と自分の奏でる音が違うことに、
戸惑い、孤独を感じてきたのかもしれません。
けれど、知ってください。
あなたの人生を彩る喜びも、そして、その胸を締め付けるほどの悲しみも、
すべては、あなたが生まれるよりもずっと前に、
あなた自身の魂が、愛おしそうに選び取った、聖なる学びの贈り物なのです。
「この経験を通して、私はもっと深く愛を知りたい」
そう願ったあなたの魂は、あえて、光と影が織りなすこの地球へと旅立ちました。
互いの違いを認め合うことで、魂の琴線が触れ合い、新たな響きが生まれるように。
あなたの存在そのものが、周りの人々にとっての学びとなり、
また、彼らの存在も、あなたの魂を磨き上げるための、かけがえのない光となるのです。
憎しみや怒りの嵐が吹き荒れるこの星で、
愛し合うことが呼吸をするように自然な故郷の星を想い、
ショックで心が凍えてしまう日もあったでしょう。
それでも、あなたはここにいる。
その違いこそが、この乾いた大地に潤いを与える、天からの恵みとなるために。
その苦悩こそが、同じように涙する誰かの頬をそっと拭う、温かな手のひらとなるために。
孤独や悲しみの夜を、たった独りで越えてきたあなただからこそ、
人の痛みに寄り添い、いたわりの光を灯すことができるのです。
何一つ困難を知らない魂には、決して奏でることのできない、深く、優しい愛の調べ。
宇宙がもっとも美しいと讃える「愛」という名のエネルギー。
それを学び、体現するために、私たちはこの身体という船に乗り、
時に荒れ狂う悲しみの海へと、勇気を持って漕ぎ出して来たのです。
そして、忘れないでください。
あなたが、たった独りだと感じる、その涙の夜にも、
見えざる愛のまなざしが、いつも、いつも、あなたの上に注がれていることを。
あなたの悲しみに、共に涙を流し、
あなたの痛みに、そっと寄り添う存在がいることを。
彼らは、あなたが苦難の嵐の中で、助けを求めて叫ぶ時も、
ただ、沈黙のうちにあなたを見つめていることがあるかもしれません。
「神はいないのか」「なぜ私を見捨てるのか」と、
あなたが天を仰いで嘆く、その時でさえも。
それは、決してあなたへの愛が足りないからではありません。
それは、あなたが自らの力で、その嵐を乗り越え、
魂の光をさらに強く輝かせた時、
光の故郷へ還ってきたあなたを、万感の思いで抱きしめるためなのです。
「おかえり。あの暗闇の中で、本当によく頑張ったね」
「人々のために、その痛みを引き受けてくれて、ありがとう」と。
その言葉と共に、あなたのすべてを包み込む、永遠の抱擁のために、
彼らは今、静かに、そして深く、あなたを信じ、見守っているのです。
この世界で感じる、埋めようのない渇きや、胸をえぐるような欠乏感。
それは、私たちがかつていた「無条件の愛」に満ちた光の世界の記憶が、
魂の奥底で、今もなお、鮮やかに息づいているからです。
愛されない悲しみ、与えられない苦しみ。
その痛みを知っているからこそ、私たちは気づくことができます。
この星に、今、本当に必要なことは何かを。
それは、足りないと嘆く杯を差し出す手から、
自らが尽きることなき「愛の泉」となって、世界を潤す存在へと、
生まれ変わっていくことです。
お金や物は、与えれば手元から消えていきます。
けれど、愛のエネルギーだけは、与えれば与えるほど、あなたの内で豊かに湧き上がり、
奪おうとすればするほど、その魂は枯れていくのです。
この美しい青き惑星が、真に光の世界へと変容する時。
それは、宇宙から特別な光が降り注ぐのを待つことではありません。
あなたという、星の記憶を宿す光の使者が、
そして、この地に根差す光の魂たちが、
手を取り合い、それぞれの内なる光を解き放つ時なのです。
宇宙から降り注ぐ光とは、他の誰でもない、
目覚めたあなたの、その心の光のこと。
さあ、あなたのその涙を、世界を照らす光へと変えていきましょう。
この星を、愛という名の光で満たす、壮大なる交響曲。
その美しい一音を奏でるのは、他の誰でもない、あなたなのですから。