「給料は上がらないのに、スーパーでの買い物はどんどん高くなる…」
「電気代やガス代の請求書を見て、ため息が出る…」
今、多くの人がそんな閉塞感や不安を抱えているのではないでしょうか。
私たちの暮らしを圧迫する、この終わりの見えない物価高。
その大きな原因の一つが、実はこれまで政府が行ってきた「バラマキ政策」にあるとしたら、あなたはどう思いますか?
これは誰かを責めるための話ではありません。
私たちの未来のために、今何が起きているのかを冷静に見ていくための、大切な話です。
痛みを忘れるための「痛み止め」は、病気を悪化させた
思い出してみてください。特にコロナ禍において、私たちは政府から何度も給付金を受け取りました。
当時は、休業や失業で苦しむ人々にとって、まさに「恵みの雨」だったかもしれません。
政治家もまた、国民の歓心を買うために、こぞって大盤振る舞いをしました。
しかし、その政策は「痛み止め」にはなっても、「治療薬」ではありませんでした。
むしろ、病状を悪化させる副作用があったのです。
市場に出回るお金の量が急激に増えた一方で、モノやサービスの量は変わりません。
そうなるとどうなるでしょうか?当然、モノの値段は上がります。
これがインフレの基本的な仕組みです。
つまり、あの時の一時的な安堵感と引き換えに、私たちは今、持続的な物価高という形でその「請求書」を支払わされているのです。
「国は破産しない」という魔法の言葉のワナ
このバラマキ政策を後押ししたかのように聞こえたのが、「MMT(現代貨幣理論)」という考え方です。
「自国通貨を発行できる政府は、財政破綻することはない」というこの理論は、お金をいくらでも刷れるかのような「魔法の言葉」として惑わされてきました。
しかし、MMTには非常に重要な警告があります。
それは、「お金を刷りすぎれば、必ずインフレという罰が待っている」というものです。
そして、もしインフレが起きてしまったら、「増税をして市中のお金と需要を抑え込むしかない」と。
今の状況を見てください。
私たちは「五公五民」と言われるほど高い税金と社会保険料にすでに苦しんでいます。
その上で、物価高が家計を直撃しているのです。
この状況で、インフレを抑えるために「さらなる増税」など、果たして現実的でしょうか?
国民生活を破壊する愚かな選択としか言えません。
MMTは、理論の一部だけが都合よく使われ、その警告と厳しい処方箋は無視されました。
その結果が、今の私たちの苦境なのです。
火に油を注ぐ「物価高対策」という名のバラマキ
さらに問題なのは、政府がこの「バラマキが招いたインフレ」の対策として、再び補助金や給付金といった「バラマキ」を行おうとしていることです。
これは、油で火を消そうとするようなものです。
さらなる補助金は、一時的な安堵感は生むかもしれませんが、市場のお金をさらに増やし、需要を刺激することで、インフレという火をさらに燃え上がらせるだけでしょう。
私たちは、この負のスパイラルから一刻も早く抜け出さなければなりません。
私たちが本当に求めるべき道
では、どうすればいいのでしょうか?答えは、これまでの逆です。
痛みを伴っても「バラマキ」をやめる勇気を持つこと
選挙目当ての甘い政策や、効果の乏しい補助金はきっぱりとやめるべきです。
それは未来への責任です。
徹底的な歳出削減
政府は自らの身を切り、無駄な事業や経費、特に社会保険制度の見直しを徹底的行う必要があります。
贅肉をそぎ落とし、スリムで効率的な政府を目指すべきです。
「減税」によって国民と経済の活力を取り戻すこと
歳出削減で生まれた財源は、国民に還元すべきです。
減税は、家計を直接助けるだけでなく、企業の投資意欲や個人の労働意欲を高めます。
それは、政府から与えられる「お小遣い」ではなく、自分たちの努力が正しく報われる社会の土台となります。
目先の甘い言葉に惑わされず、長期的な視点で国のかじ取りを考える。
今こそ、私たち国民一人ひとりが声を上げ、政治にその覚悟を求める時です。
未来の世代に、これ以上重いツケを回さないために。
そして何より、私たち自身が明日に希望を持てる社会を取り戻すために。