いま世界的にエネルギー価格の上昇が続いています
天然ガス(LNG)は昨年と比べてスポット価格が十倍にも高騰しています
それにともなって原油もつられて上がっており、ガソリン価格も上昇しています
自動車を乗る人は、ガソリンスタンドで入れる値段が、上がってきているのを感じ取れるでしょう
これはガソリン価格だけでなく、物を運送する時にはトラックに載せて運びますので、物流コストも高くなり、物の値段にも影響します
また電気を生み出すのにも天然ガスや石炭などが使われているため、それらの価格が上昇すると、電気代も上がっていってしまいます
そして電気代が上がっていくと、電気を消費して物を製造していたのが、コストが上がってきますので、またここでも値上がり圧力が強まります
エネルギー価格が上がると、このように物の値段が全体的に上がるようになります
そのため世界ではインフレが起こっており、それが課題となっています
日本では企業物価指数が8%近くも高騰していますが、これは会社などが原料などのものを仕入れる値段が8%近く上がっていることを言います
私たち消費者が物を買う時の値段は、消費者物価指数といいますが、そちらはあまり上がっていません
つまり、日本では企業が利益を減らして、なんとか小売価格を維持している状況がわかります
といっても、もう企業の中には、これ以上価格を維持するのが難しいとして、続々と値上がりする品が増えてきています
いま食料品などのモノの値段が上がっていますが、それでも日本の企業は、何とか利益を減らしても価格を維持しようと努力されているようです
ですが、インフレ圧力は今後も続くと思われますので、日本の企業も耐えられなくなり、商品の値段をさらに上げていくでしょう
このように物の値段が上がっていく要因に、いま世界的に起こっているエネルギー価格の高騰があります
昨日のニュースでは、アメリカが石油備蓄を放出するという政策を打ち出しました
これは以前から言っていたことですが、正式に発表されたということです
日本政府も米国と足並みをそろえて、石油備蓄の余剰分を市場に出すことになります
それによってエネルギー価格の高騰を抑える目論見ですが、市場ではそれほど値下がりは続いていません
むしろ発表からいままで、若干値を戻しつつあります
今回は価格の高騰を受けて、石油備蓄を放出するということですが、主な石油産出国の集まりであるOPECプラスの国との調整を何もせずに、政策を決定していると思われます
そうなれば当然、彼らの反発をかうのは分かり切っています
ただでさえ、脱炭素を推し進めるという話で、彼らは反発していますので、ここへきて一方的に備蓄放出を決めれば、彼らは石油の減産を言い出す恐れがあります
いま世界は脱炭素といって、二酸化炭素を出さない社会を実現させようとしています
二酸化炭素を出さないためには、石油などの消費をしないようにするということです
自動車においてもガソリンを使わない電気自動車の普及を、先進国では急速に推し進めようとしています
そして発電についても、炭素資源を減らしていこうとしています
ということは、今まで石油を産出して利益を出していた国々は、急に利益を失うことになります
そのため今のうちに利益を得なくてはならないという理由もあって、今回のエネルギー価格の高騰につながってもいるはずです
脱炭素社会が進めば、いずれは石油は不要になってしまうのですから、産油国は今のうちに儲けておきたいと望みます
そのためエネルギー危機を生み出す可能性もあります
つまり、さらに各国が協調して減産していき、石油価格のさらなる高騰を招く恐れも出てきます
昨日の石油備蓄の放出を聞いて、思ったのはそういうことです
産油国は反発して、減産していく恐れもあります
そうなると、世界的にさらにエネルギー危機が深刻さを増していくでしょう
そもそも二酸化炭素が温暖化の原因ではありませんし、地球は将来、寒冷化に向かう恐れが高いです
脱炭素社会の早急な実現には、経済を破壊してしまうことと、エネルギー危機を招く恐れが付きまといます
もっと先見の明のある方が、超大国アメリカのリーダーであればよかったですが、平凡な人物を選んだ代償は、世界全体に波及します

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