2019年3月1日金曜日

米朝首脳会談の決裂の意味


ベトナムのハノイで行われました北朝鮮の金正恩氏と、アメリカ大統領トランプ氏との会談は、合意に至らず決裂しました



事前には何らかの合意がなされるだろうと予測されていたのが覆されています

これはトランプ大統領が安易に妥協しなかったということです

今回の決裂は失敗だったと報道されていますが、北朝鮮側の要望に応えて妥協して合意していれば、今度は安易に合意したと責められていたでしょう

今回の会談では、北朝鮮が一部の核施設だけ閉鎖して、それをもとに経済政策をとめるように交渉してきています

老朽化した一部の核施設だけ閉鎖しても、その他の核施設が残されたままになるため、実質的に北朝鮮の核保有を認めろと言ってきているようなものです

核の放棄を主張しているトランプ陣営にとっては、これは受け入れられないことです

核兵器を保有したままで体制維持することは許さないということです

ではなぜ今回は北朝鮮は強気に出たかというと、トランプ大統領に数々のスキャンダルが報じられて、大統領の立場が弱いことを見越しているという点があります

そして前回の米朝首脳会談の時にも申し上げましたように、トランプ大統領はもう七十歳を超していて、アメリカの大統領は一期四年で、再選されたとしても二期までしかできません

金正恩はまだ若く、終身トップでいられると考えていますので、時間を延ばしていれば手強いトランプ氏はいなくなると見越しているはずです

ですので北朝鮮は本気で核を手放そうとしていないわけです

それがわかったためトランプ大統領は決裂という判断をくだしたのでしょう

今後の予測としては、再度の会談を模索するか、制裁を強化するという考えもあるでしょうが、もう一度軍事的な緊張が高まる時期が来ると思います

以前にも軍事的な緊張が高まり、トランプ大統領が本気で北への攻撃を考えていたため、それで金正恩も会談のテーブルに着いたという経緯があります

今回の決裂を受けて、再度そうした軍事的な緊張が高まっていくでしょう

一度は回避された米朝開戦ですが、これからその危機が再来する可能性があります

金正恩はトランプ大統領を見誤ってしまっているでしょう



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