2025年11月24日月曜日

スピリチュアルな視点で「火葬」について考える


日本において、葬送の方法は99%以上が「火葬」です。

しかし昨今、多様性の尊重や移民受け入れの整備に伴い、「土葬」に対する関心や議論が一部でなされることもあります。

文化や心情的な理由は様々ですが、今回は「死後の魂にとって、どちらが旅立ちの助けになるのか?」というスピリチュアルな視点から、このテーマを掘り下げてみたいと思います。

その鍵となるのが、19世紀末にイギリスで出版されたスピリチュアリズムの古典的名著『霊界の放浪者(A Wanderer in the Spirit Lands)』に記された、あるイタリア人貴族の衝撃的な体験談です。

1. 霊界の通信者、フランツェッツォの叫び


『霊界の放浪者』の著者である霊・フランツェッツォは、生前、物質的な快楽を追い求め、利己的に生きた人物でした。

死後の世界や神を信じず、ただ現世の欲望に生きた彼が死を迎えた時、待っていたのは予想だにしない恐怖でした。

彼は死後、伝統に従って「土葬」されました。

しかし、現世への執着があまりに強かったため、彼の魂は肉体から離れることができませんでした。

意識ははっきりとあるのに、体は動かない。

そして彼は、自分が「冷たく暗い棺の中」に閉じ込められていることに気づきます。

彼が著書(霊界通信)の中で語った内容は、慄然とするものでした。

「私は自分の肉体が、徐々に腐敗し、崩れていくのを感じ続けなければならなかった。それは暗黒と恐怖の独房であり、私が生前犯した罪への最初の償いであった」

彼は、魂と肉体がまだ強固に繋がっていたために、土の中で肉体が朽ちていくプロセスを、一種の感覚として共有し続けてしまったのです。

2. 土葬が抱える「霊的なリスク」とは


フランツェッツォの事例は極端なものかもしれませんが、スピリチュアリズムの法則において重要な示唆を与えています。それは「シルバーコード」と「執着」の問題です。

人間は死ぬと、肉体と魂をつなぐ霊的なへその緒「シルバーコード」が切断され、あの世へと旅立ちます。

しかし、以下のようケースでは、この切断がスムーズにいかないことがあります。

  • 物質的な欲望や執着が強すぎる場合
  • 自分が死んだことを理解できていない場合

このような状態で土葬を行うと、霊体(魂)は肉体の近くに留め置かれ、腐敗という長く緩慢なプロセスを、あたかも自分のことのように感じてしまうリスクがあると言われています。

フランツェッツォは、その苦しみの中でこう叫びました。

「もし私の体が火葬に付されていたら、炎がその鎖を断ち切り、私をもっと早く解放してくれただろうに!」

3. 「火葬」は魂を解放する慈悲の炎


スピリチュアルな観点から見ると、「火葬」には魂を強制的に、かつ速やかに肉体から解放する効用があります。

① 執着の断ち切り


炎は物質を瞬時に灰へと変えます。

これは、現世に執着を残す魂に対して、「もう戻るべき器(からだ)はないのだ」という事実を突きつけ、諦めと覚悟を促します。

これによって、魂はスムーズに次の次元(霊界)へと目を向けられるようになります。

② シルバーコードの切断


フランツェッツォが望んだように、火葬の熱エネルギーは、肉体と霊体をつなぐエネルギーのリンク(シルバーコード)を素早く断ち切る作用があると考えられています。

これにより、土の中で何ヶ月、何年も縛られることなく、数時間で自由の身となることができるのです。

③ 浄化のプロセス


古来より、火は「不浄を焼き払う浄化の象徴」とされてきました。

物質的な肉体を炎で浄化し、純粋な霊体となって天へ昇る。

火葬は、物質界の重荷を脱ぎ捨てるための、最も効率的で慈悲深い儀式と言えるのです。

結論:肉体は「脱ぎ捨てた古着」である


もちろん、土葬の文化を否定するものではありません。

穏やかな魂の持ち主であれば、土の中で静かに眠るように時を過ごすこともあるでしょう。

しかし、現代日本のようにあの世を信じる人が少なく、物質的な刺激が多く、現世への未練を残しやすい環境においては、フランツェッツォの警告は重みを持ちます。

「死」は終わりではなく、魂の解放です。


私たちが火葬を選ぶとき、それは単なる遺体の処理ではありません。

それは、愛する人の魂、あるいは自分自身の魂に対し、
「物質の衣を脱ぎ捨て、光の世界へ軽やかに旅立ってください」
と願う、究極の「送り出しのエール」なのです。

物質である肉体を自然(土)に還すのに時間をかけるよりも、炎によって速やかに魂を解き放つ。

日本の火葬という習慣は、霊的な視点から見ても、非常に理にかなった、魂に優しい選択肢であると言えるのではないでしょうか。

ちなみに、フランツェッツォの『霊界の放浪者』は、オンラインサロン「ソフィア・アカデミー」にて全文日本語訳と、各章ごとの詳しい解説を載せています。

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著書『アースチェンジ——近未来の警告書では、これから訪れる地球の変革について書いています

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