スピリチュアルや霊性の世界に興味を持ち始めると、多くの方がまず気になるのは「上」のことだと思います。
チャクラを開きたい、サードアイを使えるようになりたい、ハイヤーセルフとつながりたい、天使やガイドの声を聴きたい。
気持ちはとてもよく分かりますし、私自身もそうした関心はありました。
けれど長年いろいろな方を見てきて、はっきり言えることがあります。
霊性の探求でつまずく方のほとんどは、上が足りないのではなく、下が足りていないのです。
下というのは地面、つまり大地とのつながりです。
これをグラウンディングと呼びます。
グラウンディングは霊性ジャンルの基本中の基本にあたります。
家を建てるときに基礎工事をしないと、どんなに立派な柱を立てても傾いてしまうのと同じで、地球と自分のつながりが弱いまま上の世界ばかり広げると、心も体もぐらつきます。
今日は私が日々大切にしている五つの実践と、毎日の暮らしに無理なく組み込むコツをお伝えします。
1. 素足で土に立つ(アーシング)
もっともシンプルで、もっとも力のある方法から紹介します。
靴を脱ぎ、素足で土や芝生、砂浜の上に立つというものです。
アーシングという呼び方を聞いたことがある方もいらっしゃると思います。
地面に直接足の裏を触れさせると、体の中にたまった重たい気が地球へと流れていきます。
同時に、地球からは静かで安定した波動が足の裏を通って上がってきます。
私は自宅の庭やよく行く公園で、毎朝五分から十分ほど素足で立つようにしています。
都市部に住んでいて土に触れる機会が少ない方もいらっしゃるでしょう。
その場合は、休日に近くの公園や河川敷へ出かけてみてください。
月に一度でも構いません。
海や山に出向く時間がとれれば、なお良いです。
コンクリートやアスファルトの上では、この交流はほとんど起きません。
2. 根のイメージワーク
外に出られない日や、職場や移動中でも実践できるのが、根のイメージワークです。
座っても立ってもできます。
背筋を軽く伸ばし、目を閉じます。
足の裏、あるいは尾てい骨のあたりから、太い根が下へ下へと伸びていく様子を思い描いてください。
床、建物、地面、地下水、岩盤を通り抜けて、地球の中心の温かい核まで届かせます。
そして、その中心とつながった根を通じて、自分の中の不要なエネルギーを地球へ手放していきます。
慣れてくると、根のイメージを描いた瞬間に体がずっしりと落ち着くのが分かります。
私は朝の瞑想の最初に必ずこれを行います。
逆に、瞑想やヒーリングを終えた後にも、いったん根を確認してから日常に戻るようにしています。
上に開いたまま放っておくと、ふわふわした状態のまま街に出ることになり、疲れやすくなるからです。
3. 塩風呂で重い気を流す
人の多い場所に行った日、感情的に激しい話を聞いた日、自分でも理由が分からないけれど重い日。
そうした夜に私が必ず行うのが塩風呂です。
湯船に天然塩をひとつかみから三つかみほど入れて、ゆっくり浸かるだけです。
精製された食塩ではなく、海の塩や岩塩を選んでください。
十五分ほど浸かっていると、体の表面にまとわりついていた重い気がじわじわと湯に溶けていく感覚があります。
湯から上がったら、その湯はすぐに流してしまいます。
洗濯の残り湯として使い回したりはしません。
塩は重いものを引き受けてくれているので、ためずに地球へ返すイメージで流してください。
シャワーしか使えない環境の方は、足湯にしても十分な効果があります。
4. 深く息を吐く呼吸
呼吸法もグラウンディングの強い味方になります。
ポイントは、吸うことよりも吐くことです。
息を吸うとエネルギーは上に上がりやすく、息を吐くと下に下りやすくなります。
地に足をつけたいときには、吐く息を吸う息の倍くらいの長さにしてみてください。
四秒で吸って八秒で吐く、というイメージです。
吐くときは、口からゆっくりと長く出します。
お腹の奥、丹田と呼ばれるおへその少し下のあたりから息が抜けていく感じを意識します。
私は仕事の合間や、人と会った直後に、椅子に座ったままこれを三回ほど繰り返します。
たった一分で、体の中心がすっと下がり、頭の回転も静かになっていきます。
5. 歩く・走る・スクワット
体を動かすことも立派なグラウンディングです。
瞑想やイメージワークが苦手という方には、こちらのほうが合っているかもしれません。
歩く、走る、スクワットをする。
どれも足の裏で地面を押す動作です。
地面を押す回数が増えるほど、体は今ここに引き戻されていきます。
一日二十分のウォーキングを続けるだけでも、思考のループから抜けやすくなり、夜の眠りも深くなります。
霊性の学びを始めると、瞑想や読書の時間が増えて、運動が減りがちになります。
これは要注意です。
座ってばかりいると、体は冷え、気は上に滞ります。
動くことを軽く見ないでください。
アスリートのように追い込む必要はありません。
日々の散歩、家事で体を使うこと、エレベーターを階段に変えること。
それだけで十分です。
HSP・エンパスの方への注意点
感受性の強い方、いわゆるHSPやエンパスと呼ばれるタイプの方にお伝えしておきたいことがあります。
グラウンディングは効果が大きい分、急に深くやりすぎると揺り戻しが出ることがあります。
長年ふわふわした状態に慣れていた方が、いきなり一気に地に下ろそうとすると、体が重く感じたり、眠気が強く出たり、感情が一時的に揺れたりします。
これは悪いことではなく、整っていく過程です。
ただ、つらく感じる場合は無理をしないでください。
最初は五分の素足、三回の深呼吸といった小さなところから始めてみてください。
自分のペースを大切にしてほしいのです。
霊性の世界には「とにかく強くやれば早く整う」という考え方が時々ありますが、私はそうは思いません。
体と心がついてこられる速度を尊重してこそ、定着していきます。
よくある誤解
地に足をつけるという話をすると、「現実的になることでしょうか」「霊性を諦めるということですか」と聞かれることがあります。
これは大きな誤解です。
グラウンディングは、霊性を制限するものではありません。
むしろ逆で、地に深く根を張れば張るほど、上にも高く伸びていけます。
木をイメージしていただくと分かりやすいと思います。
根が浅い木は、少しの風で倒れてしまいます。
根が深い木は、高く枝を伸ばしても揺るぎません。
下と上はセットなのです。
上ばかり開いて下が抜けていると、ビジョンは見えても日常で形にならず、人の影響を受けやすくなり、体調も崩れがちになります。
下だけ重くて上が閉じていると、現実は回っても喜びや創造性が乏しくなります。
両方を育てていく姿勢が、長く続けるうえでとても大事です。
毎日のリズムに組み込むコツ
続けるためのコツを最後にお伝えします。
新しい習慣を始めるとき、私たちはつい完璧を目指してしまいますが、それが長続きしない一番の原因です。
朝起きて窓を開け、深く三回息を吐く。
歯磨きをしながら足の裏を意識する。
通勤中に背筋を伸ばして根を下ろすイメージを一度だけ描く。
お風呂に塩をひとつかみ入れる。
寝る前にベッドの上で足の裏に手を当てて感謝する。
こうした小さな動作を、すでにある日課に紐づけてしまうのです。
新しく時間を作ろうとすると挫折しますが、もともとやっていることに重ねれば自然と続きます。
一週間続けば体が覚え、一か月続けば軸ができ、半年続けば自分の感覚が以前とまるで違うことに気づくはずです。
グラウンディングは派手ではありませんが、すべての土台になります。
焦らず、毎日少しずつ、地球とのつながりを育てていきましょう。
下と上の両方を整えていく日々の作法は、チャクラ・オーラ・エネルギー体完全ガイドに詳しくまとめました。
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