ふと、夜空を見上げながら、あるいは辛い出来事の渦中で、こんな風に思ったことはありませんか?
「もし本当に愛のある神様がいるなら、どうしてこの世には戦争や病気、悲しい別れがあるのだろう?」
「なぜ私だけが、こんなに苦しまなければいけないの?」
これは、人類が言葉を持って以来、ずっと空に向かって問い続けてきた最大の疑問です。
今日は、この少し難しいけれど大切なテーマについて、古代の哲学者の話と、そして「魂の視点」から、一緒に考えてみたいと思います。
古代からの問い:エピクロスのパラドックス
実はこの「神様がいるのに悪や苦しみがあるのはおかしい」という問題は、哲学の世界では「神義論(しんぎろん)」と呼ばれ、何千年も議論されてきました。
中でも有名なのが、紀元前3世紀の古代ギリシャの哲学者、エピクロスが提起したとされる問い(パラドックス)です。彼はこう言いました。
神様について考えると、以下の4つのどれかになるはずだ、と。
神は「悪(苦しみ)を無くしたい」と思っているが、「できない」のか?
→ それなら、神は無力(全能ではない)ということになる。
神は「できる」けれど、「無くしたくない」のか?
→ それなら、神は意地悪(善ではない)ということになる。
神は「できない」し、「無くしたくもない」のか?
→ それなら、なぜ神と呼ぶのか?
神は「できる」し、「無くしたい」と思っているのか?
→ だとしたら、なぜ今ここに苦しみがあるのか?
論理的に考えると、私たちはここで行き詰まってしまいます。
「全能で、愛にあふれた神様」がいるなら、この世界は天国のように幸せだけで満たされているはずですよね。
でも、現実は違います。
だから多くの人は「神様なんていない」とか「神様は私たちを見捨てた」と感じてしまうのです。
魂の視点:なぜ「苦しみ」が必要だったのか
ここからは、論理を超えたスピリチュアルな視点でお話しさせてください。
もし、神様(あるいは宇宙の創造主)が意地悪でも無力でもなく、あえて「苦しみが存在する世界」を作ったとしたらどうでしょうか?
この世は「二元性(コントラスト)」の世界です。
光と影、暑さと寒さ、上と下。
そして、「苦しみ」と「喜び」などの対極のものがあって成り立っています。
想像してみてください。
もしあなたが生まれてから一度も「お腹が空いた」という感覚を知らなかったら、「ご飯をお腹いっぱい食べる幸せ」を感じることができるでしょうか?
もし、一度も「孤独」を感じたことがなければ、「誰かと繋がる温かさ」に涙することができるでしょうか?
ずっと昼間の世界では、星の輝きを見ることはできません。
暗闇があるからこそ、私たちは光を「光だ」と認識できるのです。
苦しみは、喜びの「深さ」を作る器
私たちは魂の存在として、この地球という学び舎にやってきました。
天界のような場所では、すべてが満たされ、すべてが愛そのものです。そこには苦しみはありません。
しかし、「苦しみがない」ということは、「喜びを新鮮に感じることもできない」ということでもあります。ずっと36℃のお湯に浸かっていると、温かさを感じなくなるのと同じです。
私たちがこの世で経験する苦しみ、悲しみ、欠乏感。
エピクロスの問いに対する、魂の答えはこうです。
「神様は、私たちが『本当の喜び』や『安らぎ』を深く体験するために、その対極にある『苦しみ』という体験を許している」
あなたが今、何か辛い経験をしているなら、それは魂が「喜びを感じるための器」を広げている最中なのかもしれません。
深く沈んだ分だけ、高く跳べます。
深く傷ついた分だけ、人の痛みがわかり、優しさを知ることができます。
そして、凍えるような寒さを知っている人だけが、春の日差しのありがたさを骨の髄まで味わうことができるのです。
最後に
もちろん、渦中にいるときは「そんな学びなんていらないから、早く楽にして!」と思うのが自然な感情です。無理にポジティブに考える必要はありません。
ただ、ふとした瞬間に思い出してください。
「この苦しみが存在するのは、いつか訪れる喜びを、私が最高解像度で味わうための伏線なのかもしれない」と。
エピクロスが指摘した矛盾を超えて、私たちは体験を通して知るのです。
影があるからこそ、光はこんなにも眩しいのだということを。
あなたの今の苦しみが、いつか大きな愛と喜びに変わる種でありますように。
著書『アースチェンジ——近未来の警告書』では、これから訪れる地球の変革について書いています
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