大切な決断の前で、ふとよぎる「これでいい」という確信。
誰にも相談していないのに、心の奥から差し出されてくる、もう一段深い視野。
そんな瞬間に出会うとき、あなたは自分の中の「ハイヤーセルフ」と、わずかに触れ合っているのかもしれません。
ただし、霊的な世界では、この言葉ほど誤解されやすい呼び名もありません。
巷で語られる「ハイヤーセルフからのメッセージ」のなかには、低級霊の混入や、本人の自我の声が紛れ込んでいることが本当に多いのです。
今日は、私自身の霊視と長年の経験を踏まえて、ハイヤーセルフの本当の姿と、守護霊様との違い、そして安全につながるための作法を、丁寧にお伝えしていきます。
ハイヤーセルフは、地上の人間が便宜的につけた呼び名
はじめにいちばん大切なことを申し上げます。
「ハイヤーセルフ」という呼び名は、もともと霊界に正式に存在する用語ではありません。
地上に生きる人間が、霊的な世界の「より高次の意識」に触れた瞬間を、便宜的にひとつの言葉でまとめたものです。
そのため、人によって、流派によって、指している意味が大きく違います。
ある場面では守護霊様のことを指していたり、別の場面では魂のグループ全体の意識を指していたり、さらに別の場面ではあなた自身の魂の本質を指していたりします。
「これがハイヤーセルフです」と、ひとつの定義で言い切れる存在ではない、という前提だけは、最初に押さえておいてください。
魂の構造を、霊的な視点から整理する
ハイヤーセルフを正しく理解するには、霊的な世界の魂の構造を、ざっくりとでも把握しておくのが近道です。
一、グループソウル|数人〜数十人の魂の家族
私たちの魂は、決して単独で存在しているわけではありません。
数人から数十人の魂が集まって、ひとつのグループソウルを形づくっています。
このグループソウルに属する魂たちは、本質的にはすべて自分自身であり、いわば魂の兄弟姉妹のような関係です。
ただし、まだ低い次元での転生を繰り返している段階では、互いを別の存在のように感じ、親しい仲間として接する感覚にとどまります。
二、守護霊様|グループソウル内で先を歩む魂
そのグループソウルのなかで、魂の成長が進んでいる存在がいます。
そのなかから、地上で生きるあなたを見守る役を担うのが、守護霊様です。
守護霊様は決して「他人」ではありません。
同じグループソウルの一員、つまり、もう一段奥のあなた自身でもあるのです。
三、ハイヤーセルフ|グループソウルより高い階層の意識
そしてグループソウル自体も、より大きな魂の集団から枝分かれしています。
そのまた上には、さらに大きな集団があり、最終的にはすべての魂が、ひとつの源である神とつながっています。
ハイヤーセルフという呼び名は、このグループソウルよりも上の階層の意識、もしくはその集合意識の一部を指して使われることが多くあります。
「外の誰か」ではなく、「より大きな自分自身」と呼ぶのが、もっとも近い表現です。
守護霊様との違いを、もう一段はっきりさせる
守護霊様とハイヤーセルフの違いを、構造的にまとめておきます。
守護霊様は、あなたと同じグループソウル内にいる、近しい魂の方です。
地上で歩むあなたを、外側から見守り、人生の節目で導いてくださる「魂の兄弟」のような存在です。
一方、ハイヤーセルフは、グループソウルそのものを含む、もう一段上の階層の意識を指します。
こちらは「外側の誰か」というより、あなたの魂の根本そのものに近く、内側から響いてくる感覚として現れます。
ただ、現場では両者の境目はゆるやかで、退行催眠などで「ハイヤーセルフ」と呼ばれて現れる存在の中身が、実際には守護霊様であるケースも珍しくありません。
名前にこだわるよりも、その声があなたを善き方向へ導いているかどうかを、丁寧に見つめるほうが本質的です。
高次の自己と低次の自己|ジョッキーと馬の関係
ハイヤーセルフを理解するうえで、もうひとつ大切な視点があります。
私たちの意識は、単一の層からできているわけではありません。
大きく分けると、高次の自己と、低次の自己という二つの領域から成り立っています。
高次の自己は、魂の本質、いわゆる「内なる神性」と呼べる意識領域です。
仏教では仏性、キリスト教では神の似姿と表現されるもので、すべての方の内側に等しく宿っている、純粋な光の意識です。
ハイヤーセルフという呼び名は、この高次の自己を指して使われることもあります。
低次の自己は、魂が肉体に宿ったときに生まれる肉体意識に近い領域です。
食欲、性欲、睡眠欲、生存本能といった、肉体を維持するための働きを司ります。
魂と肉体意識の関係は、ジョッキーと馬のようなものだと、私はよくお伝えしています。
どの肉体意識という馬に乗るかによって、その人生の難易度や学び方は大きく変わります。
日々の暮らしのなかで「私」と感じている感覚は、この高次の自己と低次の自己が重なり合ったうえに成り立っています。
瞑想や内省を通じて高次の自己とのつながりが深まると、物事の意味や、魂の計画が、ふっと見えてくる瞬間が訪れるのです。
偽物の「ハイヤーセルフ」に注意する
ここで、注意点を一つだけ強調させてください。
巷でハイヤーセルフと呼ばれているものの中には、本物の高次の自己ではなく、低級霊の声が混じっているケースが、本当にたくさんあります。
「あなたは特別な存在だ」とむやみに持ち上げてくる声。
「いますぐ決めなさい」と急かしてくる声。
「あの人を怒っていい」と感情を煽る声。
こうした声は、ほぼ間違いなく本物のハイヤーセルフではありません。
本物の高次の自己からの声は、もっと静かで、もっと公平で、ちくりとすることはあっても、最後には心がしんと納まる質感を持っています。
急かさず、誰かを傷つける方向へ導かず、長い目で見たあなたの善きほうへと、そっと差し伸べられるのです。
ユング心理学の「セルフ」と響き合う概念
心理学者カール・ユングは、人間の意識を「個我(エゴ)」と呼びました。
そしてその奥に、もっと広く深い領域があるとし、それを「セルフ(自己)」と名づけました。
セルフとは、表面的な自我を含みつつ、それを超えた心の全体性のことです。
夢に現れる象徴、ふとした直感、偶然のように見える必然のシンクロ。
これらはすべて、セルフからのサインだとユングは考えました。
霊的に視ると、ユングが描いたこのセルフは、まさにハイヤーセルフと深く重なります。
個我を超えて全体性へ向かう旅、それこそが人生最大の使命なのだと、彼は晩年まで説き続けました。
ハイヤーセルフと安全につながる三つの作法
具体的に、暮らしのなかでハイヤーセルフとのつながりを深めていく作法を、三つお伝えします。
一、頭の騒音を、一日の中で意識的に静める
湯船の中、散歩の途中、夜眠る前のうとうとした時間。
頭の働きがふっと緩んだ瞬間にこそ、高次の自己の声は届きやすくなります。
一日のどこかに、意識的にその隙間をつくってみてください。
二、夢や直感を、責めずに書き留めておく
枕元にノートを置き、印象的な夢を起きた直後に書き留める。
日中ふとよぎった感覚を、メモアプリに一行残しておく。
続けていくうちに、ばらばらに見えたメモが、ひとつのテーマを浮かび上がらせていることに気づくはずです。
三、急かす声には従わず、一晩寝かせる
「いますぐ決めなさい」と感じる声が湧いたときは、その日のうちに行動に移さない。
一晩寝かせて、翌朝の心の落ち着きとともに、もう一度問い直してみる。
本物の高次の自己からの声は、必ず翌朝にも、同じ静けさで届いています。
急かす声しか残らないものは、たいてい本物ではなかったと振り返ることになります。
外ではなく、内に神性を見出すという旅
古来、人は内なる神性を、外側の偶像や聖像として表現してきました。
神社のご神体、仏像、教会のステンドグラス。
これらは決して悪いものではなく、内なる光を象徴として可視化するための、人類の美しい工夫です。
けれども本来、神性は外にあるのではなく、あなたの内側に宿っています。
ハイヤーセルフとつながるとは、外に置いてきた神性を、もう一度自分の内側に取り戻していく旅でもあります。
その旅は、特別な能力者だけのものではありません。
誰の内側にも、すでに広やかなハイヤーセルフは息づいています。
あなたの今日が、外の騒がしさから少し離れて、内なる静けさに耳を澄ます一日になりますように。
もっと深く知りたい方へ
守護霊・ハイヤーセルフの全体像をまとめた完全ガイドはこちらでご覧いただけます。
守護霊・ハイヤーセルフ完全ガイド|種類・メッセージ・つながり方の真実
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