2022年2月15日火曜日

ウクライナ有事で日本に起こる危機


ウクライナへのロシアの軍事侵攻が近々にあるとして、各国でウクライナに在住する邦人の避難勧告などが出されています

日本政府も、日本人と大使館職員に緊急退避命令を出しています

確かに緊張は高まっていますが、それは米国政府のほうが強く煽っている状況です

より正確に言えば、米国のバイデンなどのネオコンたちが、ウクライナとロシアとの紛争を望んでいるのです

紛争が起これば、軍需産業は兵器を売れるので儲かりますし、政権は支持率が上がります

バイデン政権は失政続きで、支持率が落ちていますが、戦争や緊張状態が起こると、国民は一致団結して敵にあたろうとしますので、政権の支持率が上がります

そのため米政権では、支持率が落ちてくると、戦争を仕掛けるようなことも起こります

戦争が起これば支持率も上がり、兵器を売る軍需産業も売り上げが伸びて儲かるという仕組みです

そのためウクライナとロシアが対立するのをあえて仕掛けている面があります

見事に挑発に乗ってロシアが攻撃してくるのを待っています

アメリカはそのように、ロシアの首を絞めつけようとしていますが、一方でEUはどうでしょうか

フランスやドイツは、それぞれ指導者がロシア入りしていますように、実際には紛争にはしたくないのです

ウクライナがNATO入りすれば、ロシアの反発を買うのは必至ですので、ほんとうは歓迎していないはずです

ドイツなどは、原発も廃止して、脱炭素も進めるために、CO2の排出が少ない、天然ガスに頼っており、その供給先がロシアです

長い海底パイプを通して、ロシアからドイツに天然ガスが供給されています

そのため、もしもロシアとウクライナで紛争が起き、アメリカ側について経済制裁をロシアにしたら、おそらくロシアはドイツへの天然ガスの供給を制限するでしょう

そうすればエネルギー不足によって、ドイツは電力不足になる恐れがあります

そこでアメリカのバイデンは、日本にまで液化天然ガスをEUに融通するように頼んできています

日本は資源の乏しい国であり、石油ガスをほぼ輸入に頼っているのに、それを分けてくれと言ってきているのです

実際に分ける際にどれくらいの量になるかわかりませんが、下手したら日本でも電力不足になる可能性もあるのです

日本も太陽光発電などに力を入れていますが、こうした自然発電では電力の安定供給が出来ないのです

太陽光発電では、曇りの日や雨の日、夜間には発電できませんし、雪が積もってもできなくなります

資源の乏しい日本であれば、原発を再稼働する道が必要ですが、反対も強くてなかなか進んでいません

そのため、間違ったら日本でも電力不足になる恐れも出てきます

そして先日も述べましたように、ロシアとベラルーシは合同軍事演習をしているように、両国は協力関係にあります

もしも欧米がロシアに経済制裁を行えば、天然ガスを制限するとともに、穀物の輸出や、両国でカリの輸出も制限してくる可能性があります

三大肥料の一つであるカリは、世界の輸出量を国別にみると2018年時点で、カナダが輸出量一位で29%、ロシアが二位で17%、ベラルーシが三位で15%、中国が四位で15%となっています

そのうちのロシア、ベラルーシは共同で動くと思われますが、さらに中国も連動して動く可能性があります

すると世界の約五割のカリ生産がこの三か国に集中しており、彼らが連動して輸出を制限すると、世界的な不足がさらに加速していきます

三大肥料のうちの、もう一つのリン酸に至っては、中国が世界全体の生産量の53%を占めています

中国はすでに、輸出品の検査強化という名目で、実質的に肥料の輸出を制限しています

もしも、中国とロシアが手を組み、肥料分を輸出制限を行っていけば、世界的な食糧危機に直面するでしょう

すでに日本でも、肥料価格の高騰が起こっており、生産農家を直撃しています

ちなみに、三大肥料のうちのもう一つであるチッソは、大気中の窒素から合成されますが、おもに天然ガス等から作られます

つまりロシアが天然ガスの輸出を制限していけば、窒素も生産に費用がかさみ、高額なものとなったり、生産が減少するでしょう

今すでに天然ガスの高騰により、チッソ肥料の生産も減少しているとされています

ここにウクライナ有事が起き、西側とロシアとの対立が深まれば、さらに深刻さを増していくでしょう

世界で肥料が不足し、そのため作物の生産量が減り、食糧危機に直面します

エネルギー高騰や、不足による電力供給の問題に加え、食糧危機も深刻となる恐れがあるのです

ウクライナでの出来事は、日本人にとっては遠い国で起こる対岸の火事のように見えますが、実際には世界的な問題を秘めており、日本にとってもただ事ではありません

日本はアメリカに追随しているのではなく、ロシアとの懸け橋となって、問題解決に向けていただきたいと願います

欧米と歩調を合わせて、ロシアに経済制裁などを行えば、世界はより混乱を極めてしまうでしょう

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7 件のコメント:

匿名 さんのコメント...

〉戦争や緊張状態が起こると、国民は一致団結して敵にあたろうとする

自分の国ではない遠い外国での戦争に一致団結するならなんて残虐な国民性だろう。

大東亜戦争もイラク戦争時もベトナム戦争もアフガニスタンでも、みなテレビを見て戦争を見守って、多くの人が外で殺されても、自国兵が亡くなっても自国内は平和ですか。

アメリカも巨大なカルマを抱えてすぎて耐えきれなくなるのでは。

地球リセットの意味がわかる気がする。



匿名 さんのコメント...

世界は一体誰にそそのかされているのでしょうか?
あくまで自分が生きてきた、世の中の様子がわかり始めてきてからの感想ではありますが、ヨーロッパもアメリカの人々も知性が落ちてきているとしか思えません。
ついこの間までコロッと中国の一帯一路に騙され尻尾を振り、やっとその邪悪さに気付いたかと思ったら、今度はまんまとアメリカの工作にハマって、ウクライナが善でロシアが悪の図式で突っ走っり、わざわざ蜂の巣を突くようなことばかり。
そんなに戦争がしたいのか、理解に苦しみますが、アメリカはそろそろ手持ちの弾薬を新しいものに入れ替えたいというのもあるのででしょうから、大統領の人気浮上策と二人三脚が止まらないといったところでしょうかね。

匿名 さんのコメント...

世界は誰にそそのかされているか

洪さんはブログでもスクールでも政治のことに積極的に言及されていますが
ブログもスクールも柱は政治ではなく「スピリチュアル」です。

それが「誰に」の答えなのでしょう。
「誰に」ではなく「何に」そそのかされているかを、たくさんの人に知っていただきたい。

匿名 さんのコメント...

安倍元首相だったら、プーチンさんとお話できたかもしれませんが、岸田さんではね〜。

匿名 さんのコメント...

聞くところによると、あと4年ぐらいで日本にいる米駐留軍は撤退するようです。
日本にとってロシアと良好な関係を築くことは、アメリカ撤退後の対中戦略として非常に重要だと考えます。
EUにとってもアメリカと距離を置くことはロシアから安くエネルギー供給を受ける利点があるはずです。
アメリカが主張するグローバリズムと世界政府とは結局のところアメリカ企業の利益しか考えていないと思います。

Unknown さんのコメント...

>聞くところによると、あと4年ぐらいで日本にいる米駐留軍は撤退するようです。

どこから聞かれた話かは知りませんが、今の東アジア情勢をみるとその可能性はまずありえないでしょう。軍事バランスが大きく崩れますからね。中国は一気に台湾に侵攻しますよ。そうなればアメリカの政治的敗北です。バイデンs

匿名 さんのコメント...

>>聞くところによると、あと4年ぐらいで日本にいる米駐留軍は撤退するようです。

>どこから聞かれた話かは知りませんが、今の東アジア情勢をみるとその可能性はまずありえないでしょう。

在日米軍の撤退は202〇年に予定です。米国の防衛白書に明記されてます。はじめは在韓米軍撤退が完了してから、2022年に在日米軍撤退の予定でしたが、在韓米軍撤退が延期になったために、それにつれて在日米軍撤退も延期になったのです。
だから米軍撤退後を見据えて、沖縄の普天間基地を辺野古に移動。辺野古基地をいずれは自衛隊基地にする予定だったのかなと推測しました。それも中国の動向次第になると思われますが。

在韓米軍撤退が完了したらその次は…と考えておくと良いかと思います。そう考えると、自民党与党の防衛政策、憲法改正する理由も分かり易いでしょう。

今後のコメントは X(旧Twitter)にてお待ちしております。