マザー・テレサの言葉|とにかく愛するという霊的な選択

2012年12月15日土曜日

名言

世界には、何度読んでも背筋が伸びる、たいせつな言葉があります。

マザー・テレサが、インド・カルカッタの「子どもの家」の壁にずっと貼っていたとされる、ある一篇の詩――。

「Anyway(とにかく)」という静かなくり返しのなかに、矛盾だらけの現実をそれでも愛し続ける、深い覚悟が織り込まれた言葉です。

世界中の人々を導いてきた、この祈りのような詩を、まずはそのままご紹介させてください。

そのあとで、一行一行を、私自身の体験と霊的な視点から、ゆっくり味わい直してみたいと思います。

マザー・テレサが壁に貼り続けた詩――「とにかく」のことば

人々は、道理に合わず、非論理的で、自己中心的になりがちです。

でも、とにかく

彼らを愛しなさい。

たとえ、あなたがいいことをしても、人々はあなたを告発し、あなたを利己的な人だとか、秘められた野心をもつ人だとか言うでしょう。

でも、とにかく

いいことをしなさい。

あなたの長い努力が生んだ良い実りも、人に無視され、明日には忘れ去られるでしょう。

でも、とにかく

いいことをしなさい。

誠実・正直であるために、あなたが傷つけられることもあるでしょう。

でも、とにかく

誠実・正直でありなさい。

数年かけて、こつこつ築き上げてきたものが、一夜にして崩れ去るかもしれません。

でも、とにかく

築き上げていきなさい。

人々は、本当に助けを必要としています。しかし、実際に手助けすると、責められることもあるでしょう。

でも、とにかく

手助けしなさい。

持ち物のなかで、一番いいものを人々に与えなさい。面と向かって苦情をいわれるかもしれません。

でも、とにかく

持ち物のなかで、一番いいものを人々に与えなさい。

この詩はもともと、別の方の手で書かれたものでした

霊的な観点で、もう一つだけお伝えしておきたい背景があります。

この詩のもとになったのは、じつは1968年、当時十九歳だったケント・M・キース氏が大学のリーダー育成のために書いた「逆説の十戒(The Paradoxical Commandments)」というメッセージでした。

その後、マザー・テレサが心からこの言葉に共鳴され、アレンジしたうえで、ご自身の活動の場の壁に貼り続けたのです。

真に美しい言葉は、ひとりの人のものではなく、それを必要とした魂たちが、世代を超えてバトンを渡していく――。

そんな霊的な系譜が、この詩そのものの背景にも、確かに流れているのです。

「とにかく」という三文字に秘められた、深い祈り

この詩がここまで読まれ続けるのは、たんなる道徳訓ではないからです。

そこには、現実のなかで何度も傷ついた魂だけが、最後に辿り着ける一語が、繰り返し置かれています。

それが「とにかく(Anyway)」というシンプルな三文字。

論理が通じなくても、誤解されても、報われなくても、潰されても――それでも「とにかく」愛する。

この三文字の前に、私たちが普段抱えているあらゆる「もし~なら」「どうせ~だから」が、すべてやさしく溶けていきます。

霊的な世界から見たとき、この「とにかく」という決意ほど、魂を強く美しく磨く道具は、おそらく存在しません。

一行ずつ、霊的な視点で味わい直してみる

ここからは、詩の各節を、私なりの理解で受け止めなおしてみます。

あなた自身の人生のどこかに、必ず重なる場面があるはずです。

「人々は、道理に合わず、非論理的」――それでも愛するということ

身近な人の理不尽さに、心がきしむ瞬間は、誰にでもあるものです。

けれど、霊的に見れば、人はそれぞれ違う学びの段階にいます。

未熟さやエゴは、その魂が今まさに乗り越えようとしている課題そのもの。

「未熟だから愛さない」のではなく、「未熟であるところから愛しはじめる」――それが本当の愛のスタート地点なのです。

「いいことをしても告発される」――それでも善を続ける勇気

誰かのために動いた行動が、思いもよらず批判される経験は、あなたにもあるかもしれません。

そんなとき、つい「もう善意なんて見せたくない」と心を閉じたくなります。

けれど、宇宙の天秤は、すべての行いをきちんと見ています。

誤解されたぶんだけ、魂は確実に磨かれ、目に見えないところで、必ず祝福が積み重なっていきます。

「築き上げてきたものが一夜で崩れる」――それでも積み直す

長年の努力が、思わぬ出来事で水の泡のように消える瞬間。

このような時間を経験された方こそ、この一節がもっとも深く響くはずです。

けれど、形あるものは確かに失われたとしても、その建設の過程で磨かれたあなたの魂は、決して崩れません。

魂はいつもあなたの内側に残り、次のステージで新しい土台となってくれるのです。

マザー・テレサ自身の生涯が、この詩のすべてを物語る

マザー・テレサは、決して「無償の愛にあふれた、まったく揺るがない聖人」というわけではなかったと、後に明かされた手紙からは読み取れます。

彼女自身、長く深い「神の沈黙」を感じる夜を経験したと、信仰生活のなかで打ち明けておられました。

それでもなお、毎日カルカッタの路上に出て、貧しい方々に手を差し伸べ続けた――。

暗闇のなかで、信じきれない自分のままで、それでも愛する側に立ち続ける。

それは、「光に満たされた人だから愛せる」のではなく、「光が見えない夜にも、なお愛し続ける覚悟が、本当の光を生み出す」ということを、彼女自身の生き様が証明していたのです。

この「Anyway(とにかく)」という詩を、彼女が壁に貼り続けた理由が、ここに静かに重なってきます。

霊性は、結果ではなく「向きあい方」のなかにある

多くの方が、霊性とは「特別な能力」「成功」「幸運の連続」だと、誤解されがちです。

けれど本当の霊性は、結果のなかにはありません。

逆境に投げ込まれた瞬間、私たちが「それでも、とにかく」と立ち上がる、その向きあい方そのもののなかに、魂の本当の光は宿ります。

マザー・テレサが私たちに残してくれたのは、聖人になるためのマニュアルではありません。

「誰のなかにも、とにかくの祈りを灯せる場所がある」ということを、自分の生き様で見せてくれた、ひとつの大きな励ましなのです。

今日からできる、「とにかく」の祈りを暮らしに灯す三つの習慣

あなた自身の生活のなかで、この詩を息づかせるための、ささやかな三つの習慣をご提案します。

1. 朝、一日の最初のひとことに「とにかく」を添える

朝、起き上がる前に、心のなかで一度だけ唱えてみてください。

「今日も、とにかく、できることを誠実にやってみよう」。

たったこれだけで、その日のあなたの行動は、ほんの少し優しく、ほんの少し強くなります。

2. 誤解されたとき、すぐに弁解せず一呼吸置く

あなたの善意が誤解されたとき、急いで弁明したくなる気持ちが必ずわいてきます。

そんなときこそ、いったん深呼吸を一度だけ。

そして「とにかく、私はこの行動を続ける」と、心のなかで静かに誓ってみてください。

その一呼吸が、あなたの言葉を、いっそう品のあるものに変えてくれます。

3. 寝る前に「今日とにかく続けたこと」をひとつ書く

その日のうちに、どんな小さなことでもかまいません。

「今日とにかく、自分が貫いたこと」をひとつだけ、ノートに書き留めてください。

その積み重ねが、いつのまにか、誰にも壊せない、あなたの人生という大聖堂を築いていきます。

あなたの「とにかく」が、誰かの希望になる

マザー・テレサが私たちに伝えたかったのは、立派な人になることではありません。

世界が矛盾だらけで、報いが返ってこなくて、誤解だらけだとしても――それでも「とにかく」愛し続ける、ひとりの普通の人であってほしい、ということだったのだと、私は受け取っています。

あなたの今日のささやかな善意は、たとえ誰にも気づかれなくても、宇宙のもっとも深いところに、しっかりと刻まれています。

そしてそれは、巡りめぐって、いつか必ず別の誰かの希望の灯になっていきます。

「でも、とにかく」――その三文字を胸に、あなたの今日が、また一日、温かく明日へと続いていきますように。

記事の感想をXにてお寄せください
X (旧Twitter) を見る

ソフィアの森で見つけた幸せの鍵

新刊『ソフィアの森で見つけた幸せの鍵』 は、科学と古代の叡智が融合した魂の物語。生きる意味を見失った主人公が、ソフィアの森で賢者と出会い、人生を変える「幸せの鍵」を見つけ出していきます。読む人の心を癒やし、真実へと導く感動のスピリチュアル・ファンタジーです。

自己紹介

スピリチュアルブロガー・作家の洪正幸です。🌟「私がなぜスピリチュアルの世界へ導かれたのか――驚きの体験と魂の気づきを綴った自己紹介は以下からご覧いただけます。」 ▶️[プロフィールと魂の物語を読む]

このブログを検索

ブログ アーカイブ

連絡フォーム

名前

メール *

メッセージ *

ラベル

X YouTube アースエンジェル アースチェンジ アセンション アトランティス あの世 アファメーション アミ 小さな宇宙人 アメリカ アンケート イエス インナーチャイルド エジプト エピソード オーラ オリンピック お金 カルマ キリスト教 グノーシス この世 シュメール神話 シンクロ スターシード スピリチュアリスト スピリチュアル スピリチュアルスクール スピリチュアルメッセージ スポーツ ソウルメイト チャクラ チャネリング ツインレイ ニューアース ネガティブ ネット パラレルワールド パワーストーン パワースポット ヒーリング フィギュアスケート プレアデス星人 ペット ポジティブ ムー大陸 メディア問題 ライトワーカー ワクチン ワンダラー ワンネス 意識 異常気象 因縁 引き寄せ 陰謀論 陰陽 宇宙 宇宙の兄弟たちへ 宇宙人 宇宙人の転生 運命 沖縄の話し 音楽 加護 家庭 科学 火山 怪談 開運 核兵器 覚醒 感想 環境問題 韓国 企業 基地問題 祈り 季節 記念日 教育 経済 芸術 芸能人 芸能人の前世 健康 原発問題 言霊 光と闇 幸福 皇室 行事 告知 国際政治 災害 産業 仕事 使命 事件 事故 時事問題 自己実現 自然災害 執着 質問 社会 守護霊 儒教 宗教 終末論 紹介 浄化 植物 心構え 心理 新型コロナ 真理 神社 神道 神秘思想 神仏 神話 親子 進化論 人間関係 人生問題 人物 随想 世界情勢 成功 政策 政策提言 政治 政治経済 生きがい 生活 生霊 聖書 昔話 石油危機 先祖供養 占い 戦争 選挙 前世 臓器移植 体験記 男女 地球 地獄 地震 地政学 中国 超古代文明 津波 哲学 天皇陛下 天使 伝説 都市伝説 投影 動物 日本 悩み 波動 犯罪 秘教 秘史 備え 病気 不思議 夫婦 仏教 物語 噴火 平和 放射能 法則 防災 北朝鮮 本の感想 魔法 漫画 未来 名言 黙示録 問答 有名人 有名人の前世 予知・予言 妖怪 輪廻 霊界 霊系 霊性 霊的意味 霊的真実 霊能者 霊力 歴史 恋愛 憑依 瞑想法

QooQ