夜空でいちばん明るく輝くシリウスは、ひとつの星ではありません。肉眼で見える主星のとなりに、シリウスBという小さな白色矮星が寄り添い、互いをめぐる連星です。
この物理的な二重性は、シリウス文明の二つの顔とも重なっています。自然や生きものと境い目なくつながるシリウスA系。そして、知性と論理、技術と秩序を担うシリウスB系。同じ星から来ても、地球での持ち場はずいぶん違ってきます。
シリウス星人そのものの全体像は『シリウス星人の8つの特徴と使命|自然と霊性に生きる魂の見分け方』にまとめました。
A系の魂を体現した有名人は『シリウス星人の有名人6人|魂のルーツと地球での使命』で取り上げています。
この記事で光を当てるのは、もう一方のシリウスB系です。数や論理、戦略や探究を通して地球に貢献した魂を、4人の有名人とともにたどっていきます。
シリウスB系の魂が地球で果たすもの
シリウスB系は、高度な科学技術と社会の秩序を発達させた文明圏だと、私は感じています。
数理を読み解く力、構造を組み立てる力、ものごとを筋道立てて見抜く力。こうした知性が、彼らの持ち味です。
とはいえ、冷たい計算機のような存在ではありません。その論理の奥には、直感や霊感などのスピリチュアルな感性も同位しています。
地球の科学や数学、軍略や哲学が前へ進むとき、その背中をそっと押してきたのがB系の魂でした。これから挙げる人たちの生き方には、その筆跡がはっきりと残っています。
オアンネスとノンモ|文明を授けた半魚人
B系の足跡は、近代だけの話ではありません。はるか古代の神話にまで、さかのぼれます。
メソポタミアの伝承に、オアンネスという半魚の存在が出てきます。昼は海から上がって人々に文字や数学、農耕や法を授け、夜にはまた海へ帰っていったと伝えられます。
西アフリカのドゴン族にも、シリウスを巡る星から訪れたノンモという、魚に似た知的存在の物語が残ります。
私はこのオアンネスやノンモを、シリウスBからやって来た半魚人型の宇宙人だと見ています。上半身は人、下半身は魚。日本の伝承でいう河童に近い姿をした、水に棲む知的生命体です。
彼らが人類に手渡したのは、自然への畏れではなく、文字や数、暦や技術といった、文明を組み立てるための道具でした。知恵で世界の土台を据える。この働きこそ、シリウスB系のいちばん古い記憶なのでしょう。
芥川龍之介|理知で人の心を解剖した作家
芥川龍之介は1892年、東京に生まれました。東京帝大在学中に書いた『鼻』を夏目漱石に認められ、『羅生門』『蜘蛛の糸』など、研ぎ澄まされた短編を次々と世に送り出します。海軍機関学校で英語を教えた時期もありました。
また『河童』という作品で、河童の社会や生態について詳しく書いた小説もあります。
その作風は、新理知派と呼ばれます。人間の心の奥にひそむ利己やためらいを、感情に流されず、冷静な目で解剖していく。物語を組み立てる構成力も、まるで一つの計算のように緻密でした。
知性が鋭い人ほど、世界の矛盾を見すぎて苦しみます。芥川は36歳でみずから命を絶ちました。
その早すぎる幕切れにも、地球という場所で研ぎ澄まされた理知を抱えて生きることのむずかしさが、にじんでいるように思えてなりません。
おそらくは霊的な感覚も鋭く、見えざるものを見る力お持ちで、それが短命に影響してしまったようにも感じます。
彼の名は、いまも新人作家へ贈られる芥川賞として生き続けています。
岡潔|数学の奥に情緒を見た人
岡潔は1901年生まれの数学者です。多変数解析関数論という難解な分野で、世界の数学者が解けずにいた三つの大問題を解き明かし、1960年に文化勲章を受けました。
純粋な論理の極みを生きた人ですが、岡が残した言葉は意外なものでした。数学の根にあるのは情緒だ、と言うのです。随筆集『春宵十話』で、彼は知性のいちばん深いところに、人の心の動きを置きました。
論理を突き詰めた先で、その源にある温かいものへ立ち返る。シリウスB系の知性がたどり着く一つの頂が、この人の歩みに見えてきます。
冷たい計算からではなく、真理への愛から数式に向かう。そんな魂のかたちです。
秋山真之|海戦を設計した名参謀
秋山真之は1868年、松山に生まれた海軍軍人です。日露戦争では連合艦隊の参謀として、日本海海戦の作戦立案をほぼ一手に引き受けました。
丁字戦法、そして七段構えの戦法。敵の動きを読み、限られた戦力をいちばん効く形に置く発想は、芸術と呼びたくなるほど精密でした。
歴史の表舞台では「天才戦術家」として語られます。けれど彼にはもう一つの顔があった。目に見えない世界を本気でのぞき込んだ、霊的な探求者という顔です。
バルチック艦隊がどの航路で来るのか。これは当時の日本にとって国の存亡を分ける問いでした。地球を半周してくる大艦隊が、対馬海峡を抜けるのか、それとも津軽や宗谷へ大きく回るのか。
真之は机上の計算だけでなく、意識を澄ませたときに敵艦隊が進む海の像が見えた、と伝えられます。研ぎ澄まされた直観が、論理の届かないところから答えを差し出す。そういう瞬間が、彼には確かにあったようです。
晩年、彼は周囲に不穏なことを語り始めます。都が炎に包まれる、と。真之が世を去ったのは大正七年、一九一八年でした。その五年後、関東大震災が首都を襲い、燃え広がった火が東京を焼き尽くします。生前の言葉を覚えていた人々は、あの予感は本物だったのだと震えたと伝えられています。
論理を極めた人が、最後に目に見えないものへ手を伸ばす。岡潔とも重なるこの道筋に、私はシリウスの記憶を感じます。
保江邦夫|科学と霊性をひとつに生きる物理学者
保江邦夫さんは1951年、岡山に生まれた理論物理学者です。東北大学で天文学を、名古屋大学で物理学を修めて理学博士となりました。
スイスのジュネーヴ大学で理論物理学を講じ、長くノートルダム清心女子大学の教授を務めた人。専門は数理物理学と量子力学、そして脳科学です。
確率変分学と呼ばれる難解な数学を量子の世界に持ち込んだ研究で海外の学界にも名を知られた、高名な科学者です。
その保江さんが早くから向き合ってきたのが、心と量子をつなぐ問いでした。意識とは何か。脳のなかで、物質の法則だけでは説明しきれない働きが起きているのではないか。彼が切り開いた量子脳理論は、まさにこの境界線の上に立っています。
もう一つの顔が、武術家としての保江さんです。達人中の達人とうたわれた大東流合気の佐川幸義に直接学び、のちに自らの流派を立てました。
さらに保江さんは、カトリックの神秘とも深く関わってきました。大学に職を得たきっかけ自体が、一人の神父との不思議な縁だったといいます。聖母マリア、奇蹟、祈りの力。ふつうの科学者なら避けて通る領域へ、彼は科学者のまま踏み込んでいきます。
二〇一〇年ごろからは、スピリチュアルや宇宙、見えない存在をめぐる本を次々と世に送り出してきました。その数は四十冊をゆうに超えます。
おもしろいのは、保江さんのなかで科学と霊性がけんかをしていないことです。量子の世界はすでに、私たちが思うほど固くて確かなものではない。観るものと観られるものが、分かちがたく結ばれている。
だとすれば、魂や愛や神を語ることは科学から逃げることではなく、むしろ科学が行き着く先なのかもしれません。彼の歩みは、そんな問いを静かに差し出してきます。
理性をとことん突き詰めた人が、その果てで祈りにたどり着く。保江邦夫という物理学者は、科学の先に霊的真理を垣間見た人のように思います。
それこそまさにシリウスB系の特徴が表れています。
対をなすA系とB系|バランスが魂を育てる
さきに紹介した『シリウス星人の有名人6人』は、いわばA系の人たちでした。自然を敬い、生きものといのちを分かち合い、霊性に重きを置くグループです。今回のB系は、その対岸に立っています。知性で世界を読み解き、技術と秩序で文明を築く魂たち。
おもしろいのは、この二つがどちらかに偏っていないことです。一つの星系のなかに、自然のA系と科学のB系が対になって存在し、互いに足りないものを補い合っています。
こうして陰と陽のように二極を抱える星は、宇宙にめずらしくありません。むしろ、それが多くの惑星のありようだと、私は感じています。正反対の性質がぶつかり、混ざり、ときに反発しながら、長い時間をかけて溶け合っていく。その揺れのなかでこそ、魂は厚みを増し、学びを深めていきます。
地球もまた、自然と科学のあいだで揺れ続けている星です。だからこそ、A系とB系の両方の魂が、いまこの星に集まってきているのでしょう。
4人に流れる同じ星の記憶
芥川龍之介、岡潔、秋山真之、保江邦夫さん。文学、数学、軍略、物理。扱う領域はてんでに異なります。
それでも全員に共通するのは、世界を筋道立てて読み解き、その知恵を人々の暮らしの土台へ変えていったことでした。さらに興味深いのは、論理を突き詰めた人ほど、その先で見えない世界へ近づいていく点です。
シリウスA系が自然と霊性で地球を照らすなら、B系は知性と探究で同じ真理にたどり着きます。向かう道はちがっても、見上げている星はひとつ。古代に文明を授けた半魚人から、現代の物理学者まで、その記憶は途切れることなく受け継がれてきました。
自分の魂がどの星から来たのかを確かめたい方は、宇宙人診断|あなたはどの星から?魂のルーツと使命を試してみてください。スターシード全体を知りたい方は、ハブ記事『スターシード完全ガイド|種類・特徴・覚醒・診断まで完全網羅』もあわせてどうぞ。
夜空のシリウスのとなりで、目には見えない小さな伴星が、いまも光を放っています。その光のなかに、知性で地球を支えてきた魂の記憶が、息づいているのかもしれません。
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