先日、家系のカルマについて触れました。今日はそこに、憑依というもう一つの視点を重ねてみます。同じ問題が一つの家に何代も現れるとき、その背後で何が起きているのか。私自身の家のことも交えながら、ていねいにお話ししてみたいと思います。
未熟な親に育てられた子どもは、その親とよく似た問題を抱えて生きることがあります。お酒や博打に溺れた親のもとで育った子が、大人になって同じ依存に苦しむ。異性にだらしない親の子が、自分もまた浮気をくり返す。けっして珍しいことではなく、わりとあちこちで見られる光景です。なぜ、避けたかったはずの親の姿を、子はそのままなぞってしまうのでしょうか。
お酒の席で人が変わるということ
私自身の家の話をします。私の父も気性の荒い人で、よく怒りました。お酒もよく飲み、酔って理性がゆるんでくると、激しく怒り出して、その顔つきは普段とはまるで別人のようでした。子どもの目には本当に恐ろしく映ったものです。今になって思えば、あれは憑依を受けていたのだろうと感じます。
お酒を飲むと、理性の働きが下がります。すると、霊に入り込まれやすくなるのです。お酒の席で人が変わったように荒れてしまう人がいますが、あれは単に酔っているだけではなく、何かが入り込んでいることがあります。子どもからすれば、いつもの親が突然、見たこともない恐ろしい顔に変わって怒鳴る。あの怖さを、私は今でもよく覚えています。
祖父から父へ、受け継がれていったもの
父の、さらにその親にあたる祖父も、相当に怒りっぽい人だったと聞いています。何かあるとすぐに手が出るような人だったそうです。私が生まれたときにはもう亡くなっていましたから、直接は知りません。それでも、同じような気性が祖父から父へと確かに引き継がれていたわけです。
ここで興味深いのは、私の父と祖父は血がつながっていないということです。ですから、これを遺伝で説明することはできません。子どものころに親の振る舞いを見て育ち、それがそのまま自分の経験となって、大人になってまた同じように振る舞ってしまう。もちろん、そうした環境の影響は大きいでしょう。けれど、それだけでは説明しきれないものを、私はどうしても感じてしまうのです。
家系のカルマと、迷えるご先祖
ひとつには、家系のカルマと呼ばれるものがあります。その家系で代々くり返されていく問題の背後に、未浄化のご先祖がいて、子孫に憑依していることがあるのです。
すでに浄化されたご先祖であればいいのですが、まだ迷っている方がいると、子孫を頼って入り込み、生前に自分が抱えていた問題を、子孫にもそのまま背負わせてしまうことがあります。お酒、怒り、依存。同じテーマがひとつの家に何代も現れてくるとき、そこには霊的な連鎖が働いていることがある。これが、憑依を通して家系として受け継がれてしまう問題なのです。
似た魂どうしが引き合うという見方
もう一つの見方もあります。同じような欠点や課題を持つ魂どうしは、波長によって引き合い、似た傾向を持つ家系に生まれてくる、という考え方です。魂は、自分が乗り越えるべき課題のある環境を、あえて自分で選んで生まれてくるとも言われます。つらい家系に生まれついたことにも、実は魂の学びという意味が隠されているのかもしれません。表からはただの不運に見えることの奥に、ちゃんと意味が用意されている。そう思えると、見え方が少し変わってきます。
連鎖を、自分の代で断ち切る
では、どうすればこの連鎖を断つことができるのか。鍵となるのは、その問題に気づいた人が、自分の代で意識的に向き合うことです。怒りや依存の癖を、自分のところで手放そうと努力する。それは自分のためであると同時に、ご先祖の浄化にもなり、これから生まれてくる子孫への贈り物にもなります。あなたがそこで断ち切れば、その先の世代はもう、同じものを背負わずにすむのです。
あわせて、ご先祖を責めるのではなく、光の世界へ還っていけるよう、静かに祈ってあげてください。「どうか安らかに」と手を合わせる。その慈しみの心こそが、連鎖をほどく一番の力になります。あなたが変わるとき、家系の物語もまた、そっと書き換わっていきます。
家系を流れるカルマを解く道筋は、家族・親子のカルマ完全ガイドに章ごとに整理しました。
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