先日、サンドウィッチマンのお二人がアウシュビッツを紹介する番組を観ました。
ふだんは物知りの子どもたちが知識を披露する番組ですが、この回はお二人がどうしても伝えたいという思いで作ったものだと感じられました。
画面から伝わってきたのは、亡くなった方々の声を自分たちの口で代わりに届けようとする、お二人の姿でした。
アウシュビッツで命を落とされた方々の魂が光の世界へ導かれている事を、はじめにお祈りいたします。
この番組のあと、伊達さんを悪魔と契約して売れたとする動画まで目にする事になり、人が自分の闇を他人に映して見る心の動きについても、改めて考えさせられました。
今日はお二人の前世と使命から入って、伊達さんの入院、そしてナチスがユダヤの人々に何を映していたのかまで、霊的に見えた事をお伝えします。
サンドウィッチマンのお二人の前世は霊媒師
こちらでは以前、サンドウィッチマンのお二人の前世を取り上げた事があります。
その時に映ったのは、イタコのように亡くなった人の思いを受け取り、遺された人へ伝える霊媒師の姿でした。
声を失った魂に代わって語る、霊界とこの世の間に立つ通訳のような存在です。
漫才で人を笑わせる今のお二人と、霊媒師として死者の言葉を語る姿が結びつかないと感じた方もいたはずです。
違和感を持たれたとしても、無理はありません。
今回の放送で、ポーランドの収容所跡に立って犠牲者の側から語るお二人を観て、前世の使命が今も続いている事を確信しました。
アウシュビッツで死者の声を代わりに届けたお二人
アウシュビッツで亡くなった人は、およそ110万人とされています。
その大半がユダヤの人々で、家族から引き離され、名前ではなく番号で呼ばれ、ガス室へ送られていきました。
数字で語ると一人ひとりの人生が見えなくなりますが、霊的に見ると、その魂のどれにも遺したかった言葉がありました。
お二人は歴史を知識として説明するのではなく、そこで亡くなった人の側に立って語っていたのです。
舞台が祭壇の前から収容所跡に、語る手段が口寄せからテレビ番組に変わっただけで、魂のしている事は前世と同じです。
お笑いの仕事も、この使命の延長にあると見ています。
人を笑わせるには、相手の心の痛みや張りつめた気持ちを感じ取る力が要ります。
亡くなった人の思いを受け取る感受性と、目の前の人を和ませる感受性は、同じ根から出ているのです。
伊達さんの入院を霊的に見ると
旅のあと、伊達さんが脳梗塞で入院されたと伝えられています。
時期の前後を細かく確かめたわけではありませんが、この二つは切り離せないものとして感じられました。
病気の原因や治療は医師の領域ですが、霊的に見ると、光へ帰りきれずにいる魂の重さを、優しさからいくらか背負われたのかもしれません。
霊媒師の役目は、故人の思いを伝えるだけでは終わりません。
迷っている魂を光の側へ送り出す浄化の手助けもしますし、その時に受け取った重さを自分の体で引き受けてしまう事があるのです。
無念のうちに亡くなった人の多いアウシュビッツへ、霊媒師の前世を持つ人が、思いを伝えたいという気持ちで足を運びました。
魂の側からすれば、やっと自分たちの声を聞いてくれる人が来てくれたわけです。
これは弱さではなく、苦しんでいる魂を前にして見捨てる事が出来なかった優しさの表れです。
一日も早いご回復を、心から祈っています。
伊達さんを悪魔と呼んだ動画に映る闇
ところがユーチューブには、伊達さんは悪魔に魂を売って人気者になり、今回の病気は悪魔による回収だという動画が上がっていました。
笑いを封じて、犠牲者の思いを真剣な顔で伝えようとする人が、悪魔と取引をしているでしょうか。
そんな事はありません。
他人を指さして、あの人は魔とつながっていると言いふらす人の側が、じつは魔に心を明け渡している事が多いのです。
人は、自分の中にあって認めたくないものを、他人の姿に映して見ます。
心理学ではユングが影と呼んだ働きで、霊的に見ても、魂が抱えた闇はまず外の誰かの顔をして現れてきます。
妬みを抱えている人には、成功している人がみな裏で汚い事をしているように見えるものです。
嘘をつく癖のある人ほど、他人の言葉を疑ってかかります。
浮気をしている人が、相手の浮気ばかり責め立てるという話も、よく聞くものです。
鏡に映った自分の顔を、鏡の向こうに別の誰かが立っていると思い込んで殴りかかっているようなもので、いくら叩いても割れるのは鏡のほうで、闇は自分の中に残ったままです。
中世の終わりから近世にかけてのヨーロッパでは、魔女狩りによって数万人もの人が処刑されたと言われています。
その多くは、薬草に詳しい女性や村で目立っていた人、ただ隣人に疎まれていただけの人でした。
あの女は悪魔と通じていると密告し、無実の人を火あぶりにしていった側こそ、憎しみと恐れという魔に支配されていたのです。
伊達さんを悪魔と呼ぶ動画も、この流れの上にあると感じています。
ナチスがユダヤの人々に映した自分の姿
闇の投影がどこまで行き着くのかを、いちばんむごい形で見せたのが、お二人が伝えたアウシュビッツを造ったナチス・ドイツでした。
ナチスは、ユダヤ人が金融や報道を握り、世界を裏から支配しようとしていると宣伝し続けました。
その根拠のひとつとして広められたのが、ユダヤの指導者たちの世界征服計画だとされた文書ですが、これは二十世紀の初めにロシアで作られた偽書で、ナチスが政権を取るより前にすでに偽物だと暴かれていました。
偽物と分かっていても、人々の不安や恨みを一か所に集めるには都合が良かったので、学校の教育にまで使われていきます。
では、世界を支配しようとしていたのは誰だったでしょうか。
東方に生存圏を広げると唱えてポーランドに攻め込み、ヨーロッパの大半を占領し、首都ベルリンを世界の都に造り替える計画まで立てていたのは、ナチス自身でした。
ヒトラーは戦争が始まる半年あまり前の演説で、ユダヤ人が世界を戦争に引きずり込むなら、その報いはヨーロッパのユダヤ人の絶滅だと語っています。
その年の秋、実際に戦争を始めたのはドイツの側でした。
世界支配の野望も、戦争を起こす意志も、ナチスの心の中にあったものです。
自分たちの醜い姿をユダヤの人々に映し、その映った影を憎み、消し去ろうとした先に、アウシュビッツの悲劇がありました。
霊的に見ると、ナチスが収容所で殺そうとしていたのは、自分たちの闇そのものだったと見えます。
けれども影は、映した相手をどれだけ消しても消えません。
110万の命を奪っても、闇はナチスの魂の中に残り、最後は自分たちの国を焼け野原にするところまで連れて行きました。
この話を書きながら、私は闇の投影というものの恐ろしさに震える思いがしています。
お二人があの場所を伝えた番組と、伊達さんを悪魔と呼ぶ動画が同じ時期に並んだ事に、霊的な皮肉を感じずにはいられません。
前世から続く使命と、自分の闇を引き受けるという事
闇の投影は、独裁者や昔の人だけの話ではありません。
ネットで誰かを悪魔だ、闇の勢力だと決めつけて騒ぐ声を目にするたびに、小さなナチスや小さな魔女狩りが、今も人の心の中で繰り返されていると感じます。
誰かが許せないほど悪く見えた時は、その悪が自分の中にもないかを、一度振り返ってみてください。
認めたくない闇に気づいて引き受けた時、それは他人を焼く炎ではなく、自分の魂を磨く学びに変わります。
サンドウィッチマンのお二人がアウシュビッツで見せた姿は、前世で霊媒師だった魂の使命が、お笑い芸人としての人生にも流れている証です。
伊達さんの入院も、霊的に見れば優しさゆえに背負った重さで、悪魔の仕業などではありません。
ナチスはユダヤの人々に自分たちの世界支配の野望を映してアウシュビッツを生み、今もネットでは、亡き人の声を届けようとした人に悪魔の顔が映されています。
他人の中に悪を探すより、自分の闇を見つめ、相手の中にある光を見ようとする事が、魂を光の側に置く道です。
アウシュビッツで亡くなられた方々の魂が光の世界へ帰っていけるよう、お祈りいたします。
そして伊達さんが元気な姿で再び舞台に立たれる日が来る事を、心から願っています。
ここまで読んでくださって、ありがとうございます。
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