地震への備え|今月と来月、揺れに心を向けて

2026年7月3日金曜日

スピリチュアル 地震 防災 予知・予言


胸の奥が、理由もなくざわつく夜はありませんか。眠りが浅い。飼っている猫が、いつになく落ち着かない。

ここ数週間、そんな声をよく見かけます。地の底で、何かが目を覚まそうとしている。私はそう感じています。気のせいだと片づけてしまう前に、少しだけ、この胸騒ぎに一緒に耳を澄ませてみませんか。

地球の反対側と、富士の裾野で

六月二十四日、南米ベネズエラを二つの大きな地震が襲いました。マグニチュード7.2と7.5。

わずか三十九秒の間隔で大地が二度も引き裂かれ、死者はすでに二千三百人を超えたと伝えられています。行方の分からない人は、五万人にのぼるという報告もある。数字の向こうに、ひとつひとつの暮らしと、その人を待つ誰かがいたことを思うと、簡単には言葉が続きません。

そして同じころ、この国の足元も落ち着かない日が続いていました。

六月二十六日の夜、山梨県東部・富士五湖を震源とするマグニチュード5.6の地震が起き、富士河口湖町で震度6弱を観測しています。よりによって、富士の裾野が揺れた。気象庁も、その後一週間ほどは同じ規模の揺れに注意するよう呼びかけていました。

地球の反対側と、この国の霊峰の足元と。遠く離れた土地の揺れが、まるで示し合わせたように、同じ時期に重なっている。偶然と呼ぶには、少し多すぎる気がしませんか。


数字では測れない「予兆」を、私はどう見ているか

誤解のないように、はじめにお伝えしておきます。私は、何月何日にどこが揺れる、といった予言をするつもりはありません。それは人間にできることではないし、いたずらに恐怖を配ることは、私のしたいことではないのです。

それでも、霊的に大地を見つめていると、ここ最近、地の気配がざわめいているのを感じます。私自身、夜半にふと目が覚めて、胸の奥がざわりとする日が続いていました。

チャネリングの中で受け取るものにも、いつもと違う張りつめた感覚が混じっている。こういう感覚は、理屈で説明のつくものではありません。けれど、長く霊的な世界と向き合ってきた者として、無視できないものでもあるのです。

私は、地球をひとつの生きた身体だと考えています。私たちが皮膚のわずかな異変を「なんとなく」で察するように、この星もまた、内側に溜め込んだ力を、どこかで解き放とうとしている。

そのかすかな前触れを、感受性の鋭い人ほど、身体で先に受け取ってしまう。眠りが浅い、胸がざわつく、動物がそわそわする。それは弱さではなく、大地とつながっている証なのです。

今から八百年以上も前、鴨長明は『方丈記』の中で、自らが体験した元暦の大地震をこう書き残しました。「山はくづれて河を埋み、海は傾きて陸地をひたせり」。そして、揺れがおさまったあとの人々の心の変わりようを、深いまなざしで見つめています。

恐ろしさの只中では誰もが命のはかなさを口にするのに、月日がたてば、その言葉すら忘れてしまう。長明が見ていたのは、地震そのものより、揺れを忘れていく人の心のほうだったのかもしれません。

歴史をふりかえると、大きな地震は、地球の一か所だけで孤立して起きるわけではありません。

地殻という一枚の皮でつながった星ですから、どこか遠くで大きな解放が起きれば、その揺らぎは目に見えない形で全体へ伝わっていく。科学がプレートの連動として説明する現象を、私は「大地のため息が、次のため息を呼ぶ」ような感覚で受け取っています。

ベネズエラの震えと、富士の裾野の震えが同じ月に重なったことを、私はどうしても、無関係だと言い切れないのです。

七月から八月にかけては、太陽の力がもっとも強まる季節でもあります。陽のエネルギーが満ちるとき、地の内側の動きもまた活発になりやすい。

昔の人が夏を「気の荒れる時期」として畏れたのには、暦の知恵を超えた何かがあったのだろうと、私は思っています。今年の夏は、その荒れが例年より肌の近いところにある。そんな気配を感じています。

揺れが、私たちに思い出させてくれること

大きな地震のあと、多くの人が同じことを口にします。当たり前だと思っていた毎日が、どれほど有り難いものだったか。

蛇口をひねれば水が出る。夜になれば灯りがつく。家族が同じ屋根の下で眠っている。そのどれもが、実は奇跡のように危ういバランスの上に立っていた、と。

私は、地の揺れを、この世界からの問いかけだと受け取っています。

あなたは今日、誰と、どんな言葉を交わしましたか。後回しにしている仲直りは、ありませんか。

大地が揺れるとき、私たちはいやおうなく「命には限りがある」という一点に立ち返らされます。それは怖いことのようでいて、じつは日々を深く生きるための、いちばんの薬でもあるのです。

以前、大きな災害を経験されたある方が、こんなことをおっしゃっていました。あの日を境に、家族に「おやすみ」と言うとき、心を込めるようになった、と。

明日も当たり前に会えるとは限らない。そう知った人の「おやすみ」には、祈りに近い温度が宿ります。

揺れは奪うものであると同時に、忘れかけていた大切なものを、そっと手のひらに返してくれることもあるのです。

だからこそ、私はこの時期を、ただ恐れて過ごしてほしくありません。

心のどこかで大地の気配に耳を澄ませながら、それでいて、目の前の一日を、いつもよりほんの少しだけていねいに生きる。その姿勢こそが、外側のどんな備えよりも、あなたの魂を守ってくれると信じています。

恐れと備えは、まったく別のものです

ここが、今日いちばんお伝えしたいところです。

不安と備えは、似ているようで正反対のものです。不安は、来るかどうかも分からないものに心を先取りされて、今日という一日をすり減らしてしまう。

備えは逆に、心を落ち着かせてくれます。やるべきことをやった、というたしかな感覚が、恐れを内側から追い出してくれるからです。

私が「揺れに心を向けて」とお伝えするのは、あなたを怖がらせたいからではありません。

備えを済ませた人の胸には、不思議な落ち着きが戻ってきます。地が動こうと動くまいと、その据わった心の芯こそが、これからの季節をくぐり抜けていく力になる。

私はそう信じています。

不安なままでいると、人は情報に振り回されます。真偽の分からない予知のうわさに一喜一憂し、眠れない夜を重ねてしまう。

けれど、手を動かして備えを終えた人は、うわさの海から岸へ上がることができます。恐れを鎮める方法は、恐れから目をそらすことではなく、恐れと向き合って淡々と支度を整えることなのです。

今日からできる、七つの備え

難しいことは何もいりません。今日のうちに、ひとつでも手をつけてみてください。

一、水を、三日分ためておく。ひとり一日三リットルが目安です。台所の隅に置くだけで、心もちが変わります。

二、持ち出す鞄を、玄関のそばにひとつ。常備薬、懐中電灯、携帯の充電器、少しの現金。詰める作業そのものが、心の準備になります。

三、家族と、落ち合う場所をひとつだけ決めておく。連絡がつかない前提で、どこで会うか。一度話しておくだけで、いざというときの不安が大きく減ります。

四、寝室の頭の上に、倒れてくるものを置かない。本棚や額縁の位置を、今夜ひとつ見直してみてください。

五、朝に一度、深く呼吸をする。足の裏で床を感じ、自分がこの大地とつながっていることを思い出す。内側の備えは、外側の備えと同じくらい大切です。

六、胸騒ぎを、否定しない。「気のせいだ」と押し込めず、その感覚に「ありがとう」と声をかけてあげてください。あなたの身体は、あなたが思うより多くを知っています。

七、まわりの誰かに、一言伝える。「お水、ためておいた?」その一言が、あなたの大切な人の命を守るかもしれません。備えは、分かち合うほど強くなります。

それでも、おだやかに今日を生ききる

私のこの胸騒ぎが、ただの取り越し苦労で終わるなら、それがいちばんうれしいのです。夏が過ぎて「何もなかったね」と笑い合えるなら、この記事は、どうか無駄になってかまいません。

ですが備えを終えた人の一日は、かえって落ち着きを取り戻します。

大地がどう動こうと、あなたの魂は、この学び舎で確かに育っています。今月も、来月も、あなたの毎日が穏やかで、温かい光に守られていますように。

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