今日10月2日は、カトリック教会で守護天使の記念日にあたります。
一人の人間に一人の天使が神から遣わされ、生まれてから死ぬまでそばで守っている。キリスト教ではそう教えられてきました。
日本で生まれ育った人には、天使よりも守護霊という言葉のほうが耳になじんでいるはずです。
西洋の守護天使と日本の守護霊は、同じものを違う名前で呼んでいるだけなのでしょうか?
霊的に見ると、半分は同じで、半分は違います。
その違いが分かると、守護の存在に何を頼めばよくて、何を頼んでも仕方がないのかが見えてきます。
守護の天使の記念日とキリスト教の守護天使
マタイによる福音書の十八章で、イエスは小さな者を軽んじてはいけないと語り、その者たちの天使は天でいつも父の顔を仰いでいると続けています。
教会はこうした聖書の言葉を手がかりに、子どもにも大人にも一人ずつ天使がついているという信仰を育ててきました。
17世紀にはこの日が教会全体の記念日として定められ、今も10月2日のミサでは守護の天使への祈りが捧げられています。
西洋の宗教画を見ると、翼を持った天使が細い橋を渡る子どもの背中に手を添えている構図が何度も出てきます。
危ない所を歩く小さな魂を、目に見えない手が支えている。この絵の感覚は、日本人が守護霊に抱いてきた感覚とほとんど変わりません。
日本の守護霊と守護天使が重なるところ
日本では、一人ひとりの魂の歩みを一番近くで見ている存在を守護霊と呼んできました。
守護霊は、その人が生まれてから霊界へ帰るまで離れる事がありません。
喜んでいる時も、投げやりになっている時も、同じ距離で見ています。
この働きだけを取り出せば、西洋で守護天使と呼ばれているものと日本の守護霊は、同じ存在を指している事があります。
キリスト教の文化の中で暮らす人は天使の姿で受け取り、日本の文化の中で暮らす人はご先祖に近い姿で受け取る。名前と姿が文化によって変わるだけで、見守りの光そのものは一つです。
守護霊の中には、人間味のある魂もいれば、天使と呼ばれる魂もいます。どういう人に天使が守護霊としてつくのかは、天使が守護する人の特徴に書きました。
守護天使は守護霊の上司にあたる高級霊
ただ、守護天使という言葉を本来の意味で使うなら、守護霊とは住んでいる霊界の高さが違います。
守護天使は、守護霊よりもさらに上の霊界にいる存在をまとめて指す言葉です。
日本でいう指導霊も、この守護天使の中に入ります。
指導霊は、音楽や学問など専門の分野を授けに来る霊界の教官で、人生の段階に応じて入れ替わっていきます。指導霊の働きは守護霊・補助霊・指導霊の違いと守護霊は何人いるのかで詳しく扱いました。
守護天使という呼び名が指すのは、その指導霊だけではありません。
指導霊よりさらに上から、守護霊たちそのものを導いている高級霊までを含んでいます。
学校にたとえると分かりやすいかも知れません。
守護霊が毎日教室で生徒を見ている担任の先生なら、指導霊は得意な教科を教えに来る専科の先生で、そのさらに上に学年全体を見渡す学年主任がいます。
守護天使という呼び名は、この専科の先生と学年主任の両方をひっくるめたものです。
担任でも判断に迷う場面があります。
人生の大きな分かれ道で、このまま本人に選ばせるのか、それとも強く引き止めるのか、守護霊だけでは決めきれない事が起きた時、守護霊は上にいる守護天使にうかがいを立てて指示を仰ぎます。
一人の守護天使の下には多くの守護霊がいて、その全体を導いているのです。
霊界の領域でいえば、守護霊たちを導く上の守護天使がいるのはおもに統合界と呼ばれる高い領域で、そこに住むのは高級霊と呼ばれる霊格の高い魂です。
統合界からは、一人の人間の細かな日常よりも、たくさんの魂がそれぞれの学びを終えて光へ帰っていく大きな流れが見渡せます。
守護霊が一人の人生を見守る目だとすれば、守護天使は多くの魂の行き先を見渡す目だと、私は受け取っています。
守護の存在は願いを叶える係ではない
守護霊がついているなら、宝くじを当ててほしい、あの人と結ばれたい、試験に受からせてほしい。そう願いたくなる人は多いはずです。
守護霊も守護天使も、願いを叶えるための係ではありません。
彼らが見ているのは、この人生で魂が何を学びに来たのかという一点です。
学びに必要なら、転ぶと分かっている道を黙って歩かせる事もあります。
自転車の乗り方を教える親は、どこかで荷台から手を離します。
手を離さなければ、子どもはいつまでたっても一人で走れないからです。
見放しているわけではなく、本当に危ない時には、虫の知らせや胸騒ぎ、急に気が変わるという形で引き止めてきます。
予定が急に流れて腹を立てていたのに、あとになってあの時行かなくて助かったと気づく。そういう経験を持つ人は少なくないはずです。
願いが叶わなかった出来事の中にこそ、守護の存在の働きが出ている事があります。
守護の光とつながる生き方
守護霊や守護天使とつながるのに、特別な儀式は要りません。
朝起きた時や一日を終えた時に、見守ってくれている存在へ感謝を伝えるだけで、心の波長は守護の側にそろっていきます。
祈りの言葉も、何かを下さいという頼み事より、今日も導いてくださいという一言のほうが届きやすいものです。
守護霊がいちばん力を貸しやすいのは、本人が自分で考えて動いている時です。
待っているだけの人より、迷いながらでも一歩を踏み出す人の背中のほうが、押しやすいのは当然の事でしょう。
見えない存在との縁を深める事が運命を好転させるという話は、以前に出した『天に守護され、運命が好転するスピリチュアル』(PHP研究所)の軸にもなっています。守護霊とのつながりをもう少し掘り下げたい方は、手に取ってみてください。
守護霊やハイヤーセルフについての記事は、守護霊・ハイヤーセルフ完全ガイドにまとめています。
守護天使と守護霊は、同じ見守りの働きを持ちながら、住んでいる霊界の高さが違う存在です。
守護霊は一人の魂のそばで歩みを支え、守護天使は指導霊から統合界の高級霊までを含む上の存在として、多くの守護霊を導きながら全体を見渡しています。
どちらも願いを叶える係ではなく、魂が学びを終えて光の世界へ帰れるように支えてくれる存在です。
守護の天使の記念日の今日、見えない所で支えてくれている存在に、一言お礼を伝えてみてください。
みなさんの毎日が、守護の光に見守られた歩みとなる事を願っています。
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