GMOインターネットが運営する「お名前.com デスクトップクラウド」への不正アクセスが、ここ数日大きく報じられています。
この事件の脅しの形は、ニセ警察を名乗る詐欺の電話や、このままでは不幸になると怖がらせる一部の占い師とほとんど同じように感じました。
FXの自動売買に使われていたサーバーに不正なプログラムが仕込まれ、影響の可能性があるサーバーは2万6,739件にのぼると、10月24日に会社が公表しました。
攻撃者とみられる者は金銭を要求し、応じなければ会社と利用者の情報を公開すると脅しているそうです。
会社は要求には応じず、不正取引の損失を補償したうえで、利用者全員に一律5,000円の見舞金を支払うと発表しました。
利用されていた方は、会社の案内どおりにパスワードの変更や取引履歴の確認を進めてください。
このニュースで目を引いたのは、払わなければ公開するという脅しの形でした。
相手を怖がらせ、考える余裕を奪い、言われるままにお金を出させる。
同じ形の犯罪が、いま私たちの暮らしのすぐそばまで来ています。
警察を名乗る電話は考える時間を奪う
警察官や検事を名乗って電話をかけ、口座が犯罪に使われている、このままでは逮捕されると告げてお金を振り込ませる詐欺が急増しています。
警察庁の発表では、今年上半期の特殊詐欺の被害額は1,816億円と上半期として過去最悪になり、そのうちニセ警察詐欺が507億円を超えました。
被害額、件数ともに70代がもっとも多く、LINEのビデオ通話に誘い込んで信用させる手口も報告されています。
逮捕される、口座が凍結される、家族にも知られる、誰にも話してはいけない。
次々に重ねられる言葉は、どれも恐怖をかき立てるために選ばれたものです。
恐怖を感じると、人は目の前の危険から逃れる事だけで頭がいっぱいになります。
本物の警察が電話でお金を振り込ませるはずがないと普段なら分かる人でも、怖さで胸がつまっている最中には、その当たり前が見えなくなるのです。
秘密にするよう念を押されるのも、誰かに話されると冷静さを取り戻されてしまうからでしょう。
企業への脅迫も、ニセ警察の電話も、狙いは同じで、相手から考える時間を奪う事にあります。
不安をあおる占いや霊能者にも同じ形がある
この形は電話の詐欺だけに出てくるものではありません。
占い師や霊能者を名乗る人の中にも、このままでは不幸が訪れる、ご先祖が怒っている、水子の祟りだ、早く手を打たないと家族に災いが及ぶと告げて、高額なお守りや祈祷を勧める人がいます。
怖がらせる、その場で決めさせる、ほかの人に相談させない。
並べてみると、ニセ警察の電話とほとんど変わらない事に気づかれるはずです。
霊感をうたって不安をあおり、契約やお金の支払いをさせる手口は、消費者契約法で取り消しの対象にもなっています。
中には、本当に霊感があって、家族の事や過去の出来事を言い当てる人もいます。
それでも、言い当てる力があるかどうかと、その人が光の側にいるかどうかは別の話です。
霊能力そのものは、使う人の心が暗ければ、暗い方向にも働いてしまうのです。
不幸を言い当てられた気がして、言われるまま大金を払ってしまった。
そういう経験を誰にも打ち明けられずにいる人は、決して少なくないはずです。
霊的な事を伝える側に立つ者として、この手の話を耳にするたびに私は胸が痛みます。
霊的に見ると光の存在は人を脅さない
霊的に見ると、本当に守ってくれている存在は、相手の自由意思を尊重します。
守護霊は願いを叶える係ではなく、私たちが困難から学び、魂を成長させていく姿を見守る存在です。
不幸を予告して怖がらせ、お金を払えば助けてやると迫るやり方は、光の側から来たものではないのです。
あの世の暗黒界には、生前に信者を地獄の話で脅していた聖職者の霊もいます。
人を恐怖で縛った者は、その縛りの重さを死後に自分で背負う事になるのが、霊界の決まりです。
恐怖の念には、もうひとつ厄介な面があります。
怖がれば怖がるほど心の波長は下がり、同じように暗い思いを抱えた人や霊とつながりやすくなります。
恐怖は先の不幸を思い描く心から生まれ、今ここで注がれている守りの光から心を引き離してしまうからです。
脅す側から見れば、相手が怖がってくれる事は、つけ入るすきが広がる事でもあるのです。
占いや霊的な助言そのものが悪いわけではありません。
見分けるときは、当たるかどうかより、その言葉を聞いたあとの自分の心を見てください。
聞いたあとに気持ちが軽くなり、自分の足で歩いていこうと思えるなら、それは光につながった言葉です。
聞いたあとに怖くなり、その人から離れられなくなるなら、そこでいったん立ち止まってください。
怖さを感じたときに冷静さを取り戻すには
怖さを感じたら、その場では決めない事です。
電話なら一度切り、相手が名乗った警察署や会社の番号を自分で調べてかけ直してください。
家族の間で、電話でお金の話が出たら必ず一度切って話し合う、と決めておくだけでも守りになります。
迷ったときの相談先として、警察相談専用電話の#9110と、消費者ホットラインの188があります。
占い師や霊能者に不安をあおられたときも同じで、その日のうちにお金を払わず、家族や信頼できる人に話して一晩置く事が何よりの守りです。
深呼吸をして、守護霊に心を向けて短く祈るのも助けになります。
祈ると、恐怖で狭くなっていた心に光が差し込み、自分を取り戻す余裕が生まれてくるのです。
大霊の愛と守護霊の見守りを信じて恐れを手放す事は、私の方でお伝えしている心の指針のひとつですが、こうした場面でこそ、その信頼が生きてきます。
恐怖は、人を操ろうとする者がいちばん使いたがる道具です。
詐欺の電話でも、サイバー攻撃の脅しでも、不安をあおる占いでも、相手が奪おうとしているのは冷静さと、誰かに相談する時間です。
光の存在は脅さず、本物の助言は人の心を自由にします。
怖さを感じたときこそ立ち止まり、祈り、身近な人に話してみてください。
みなさまが恐れに飲まれず、魂の光を守りながら日々を過ごしていかれる事を願っています。
ここまで読んでくださって、ありがとうございます。
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