女優の中村ゆりさんが9月1日に亡くなっていた事が、14日に公表されました。
44歳でした。
中村さんの魂が、無事に光の世界へ導かれる事をお祈りします。
13年前にもがんを患い、周囲には病名を伏せたまま治療を続けて、いったんは寛解されていたそうです。
それが昨年になって再発し、この夏には余命の告知を受けていたと報じられています。
なぜ、これから円熟していく年齢で旅立つ人がいるのでしょうか?
身近な人を早くに見送った方なら、一度はこの問いを抱えて眠れない夜を過ごした事があるはずです。
あのCMの母親を演じていた人
訃報を目にしたときは、どなたなのかすぐには思い浮かびませんでした。
日本生命のCMに出ていた方だと知って、あの人だったのかと、ようやく顔と名前がつながりました。
小学生の子供を育てる母親が病に倒れ、それでも子供の前では笑顔を見せ続けるCMで、放送から何年もたった今でもよく覚えています。
中村さんご自身は、結婚やお子さんについて公にされていませんでした。
報道の通りなら、中村さんは最初の病をすでに経験し、そのことを周囲に明かさないまま、あの母親を演じていた事になります。
そしてその病の再発によって、旅立たれました。
霊的に見ると、この役は中村さんの魂の計画に沿って巡ってきたものと感じます。
中村さんの魂は生まれる前から若くして亡くなる人生を選び、命の重さや家族のつながりを多くの人に考えてもらう使命を持って生まれてきています。
訃報のあと、SNSにはあのCMを覚えているという声が相次ぎ、子を持つ母親として励まされたという声も寄せられました。
あのCMを見て、自分の親や子供の顔を思い浮かべた人の数だけ、その使命を果たしているのです。
演じるという仕事が、ここまで魂の使命と重なる事もあるのだと、私は改めて感じました。
若くして亡くなる魂は未熟なのか
短い人生で終わるのは、まだ学びの足りない若い魂だからだと考える人もいます。
霊的な世界から見ると、事実はむしろ逆です。
学びの浅い魂は、長い時間をかけて少しずつ経験を積む必要があるので、長い人生を選ぶ事が多くなります。
ある程度の学びを終えた魂が、短い時間に濃い経験を詰め込み、周りの人の魂にまで学びを残して帰っていく人生を引き受けるのです。
吉田松陰は処刑の前日に書き上げた留魂録の中で、十歳で死ぬ者には十歳の中に四季があり、二十歳には二十歳の、五十や百にはそれぞれの四季がある、という意味の言葉を残しました。
29歳で刑場に向かい、後世に名を遺した人の言葉です。
幼くして亡くなる子供の魂も同じで、わずか数年の人生のうちに、親の魂へ一生分の愛を教えて帰っていく魂がいるのです。
人生の長さで魂の成熟を測る物差しを、光の世界は持っていません。
病気や寿命は生まれる前から決まっているのか
寿命のおおよその区切りは、生まれる前に自分で決めてきています。
何歳ごろに、どのような形でこの世を去るのかという大枠は、魂が守護霊や指導霊と人生の計画を立てるときに組み込まれるものです。
その計画には、途中で選び直せる分かれ道もいくつか用意されています。
生き方を改めたり治療で持ち直したりして、当初の区切りより長く生きる人もいます。
中村さんが13年前の病を一度乗り越えられたのは、この世でまだ果たす事が残っていたからです。
その後の十数年に演じた役のひとつひとつが、魂の仕事でした。
病を告げられた人が、残された時間の中で家族や周りの人との縁を結び直していく場面は、魂の計画の中でも特に光の強いところです。
若くして旅立った魂も、光の世界に戻ると、自分で選んできた人生の長さを思い出して、ああそうだったと納得します。
残された家族との魂の約束
若くして亡くなる人の人生には、残される家族や友人との約束が含まれています。
先に帰る側は、見送る側の魂が悲しみを通して大きくなる事を知ったうえで、その役を引き受けてきました。
見送る側の魂も、生まれる前にそれを承知してきました。
悲しみを抱えた人が、故人に代わって家族を支えるようになったり、同じ病と闘う人に心を寄せるようになったりするのも、その約束が形になったものです。
中村さんの場合、約束を交わした相手は血のつながった家族にとどまらず、もっと広い範囲に及んでいます。
作品やCMを通して中村さんを知った人たちも、命に限りがある事や、家族と過ごす時間の尊さに気づかされる形で、約束の輪の中に入っています。
訃報のあとにあのCMを見返し、久しぶりに親へ電話をかけたくなった人がいたなら、それが中村さんの残した光です。
私は、こうした縁の結ばれ方にこそ、魂どうしの約束の大きさを感じます。
死によって魂の学びは終わるのか
死は、魂にとって学校の卒業式のようなものです。
この世という学び舎を出た魂は、光の世界で今回の人生を振り返り、何を学んで何を残せたのかを確かめます。
その振り返りは、自分の人生を一本の映画のように見直す時間で、自分が関わった人たちの思いまで映し出されます。
そこで得たものを携えて、次の段階の学びへ進んでいくのです。
身近な人を亡くしたあと、もっと何か出来たのではないかと自分を責め続けてしまう人は多いはずです。
旅立った魂の側には、その自責の思いが重たい鎖のように届きます。
見送った人の祈りも、あの世の魂にはそのまま届くものです。
涙を流す事も自然な感情の表れですが、ありがとうという思いを向けたときのほうが、旅立った魂の足取りは軽くなります。
中村さんは今、ご自分が果たした役目の大きさを知って、穏やかに光の中にいらっしゃると思います。
若くして亡くなる人生は、学びを重ねた魂が、短い時間に濃い使命を詰め込んで選ぶ人生です。
寿命も病も、残された人との約束も、生まれる前に魂が引き受けてきたもので、死のあとも魂の学びは続いていきます。
身近な人を早くに見送った方は、その人が残してくれたものを、ご自分の生き方の中で受け継いでいかれてください。
中村ゆりさんの魂が、光の世界で安らかに過ごされますように。
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