自殺した人の魂は、亡くなったあとどこへ行くのでしょうか。
身近な人を自殺で亡くして、その人がいまも苦しんでいないか、何年たっても気にかかったまま手を合わせている。
自殺は、病気や事故で見送るのとはまた違う痛みを遺された家族に残します。
そういう思いを胸にしまっている方は、少なくないはずです。
霊的に見ると、自殺した魂の置かれる状態は一人ひとり違います。
その違いを分けているのは、生前にあの世の事をどれだけ知っていたか、そしてどう生きてきたかです。
遺された人にできる事も、あわせてお伝えします。
あの世を知らずに亡くなった魂は、その場所にとどまります
残念ながらいちばん多いのは、生前にあの世がある事を知らないまま自殺した魂です。
死ねば何もかも終わると思っていたのに、意識はそのまま残っています。
亡くなった直後の魂は、見る事も考える事も生きていた時と変わらないので、自分が死んだとは思えません。
周りの人に話しかけても誰も返事をしてくれず、何が起きたのか分からないまま時間だけが過ぎていきます。
自分が死んだ事を受け入れられないまま、亡くなった場所から離れられなくなるのです。
意識は死ぬ間際の苦しい瞬間にとらわれたままで、同じ事を何度も繰り返してしまいます。
肉体はもう無いので、繰り返しても死ぬ事は出来ません。
終わらせたかった苦しみが、終わらないまま続いている。
霊的に見ていて、私がいちばん胸を痛めるのがこの姿です。
魂は肉体を離れても生き続けるので、自ら命を絶っても、抱えていた苦しみはそのまま向こうへ持ち越されます。
あの世がある事を生きているうちに知っておくのは、こうして立ち止まる魂を一人でも減らすためでもあるのです。
自殺の名所と呼ばれる場所で起きている事
各地に、自殺の名所と呼ばれる場所があります。
あれはその場所で亡くなった霊がとどまって、同じ事を繰り返している所です。
そうした場所に行くと重たい空気を感じるのは、とどまっている霊たちの苦しみがそこに満ちているからです。
そこへ同じような悩みを抱えた人が近づくと、霊と波長が合ってしまいます。
心が弱っている時ほど、霊の思いと自分の思いの区別がつかなくなるものです。
憑依に近い事が起きて、その人まで自殺へ引き込まれてしまうケースがあるのです。
他人を巻き込んだ魂は、そのぶん背負うものが重くなり、光の世界へ帰る浄化はさらに遅れていきます。
気持ちが沈んでいる時にそうした場所へ心が向いたら、一人でいないで、誰かのそばで過ごしてください。
死を自覚した魂と、すっと浄化される魂
生前にあの世の知識をある程度持っていた魂は、自分が死んだ事を自覚しています。
こうした魂は、本来この世で生きるはずだった寿命くらいの期間、しばらく地上にとどまります。
死んだ事が分かっているぶん、自分の人生を振り返り、残してきた人たちの姿を見つめる時間です。
そのあいだに少しずつ浄化が進み、やがてあの世へ帰っていくのです。
地上での時間はかかっても、光の側へ向かう道はちゃんと開かれています。
なかには、自殺しても、すっと浄化されていく魂もあります。
生前、人のために尽くす生き方をして、多くの人から感謝を受けていた魂です。
向けられた感謝の念が浮力となって、魂を光の世界へ持ち上げているのでしょう。
人に与えてきた温かさは、最後の最後に、その人自身の魂を救う力になります。
魂の世界は、こういうところで実に公平にできていると私は感じています。
遺された人にできる事
身近に自殺した人がいるなら、まずその人に、自分がもう亡くなった事を分からせてあげてください。
そのうえで、この世の人様に迷惑をかけないようにと伝えます。
霊感が無くても構いませんし、特別な作法も要りません。
お仏壇の前でも、写真に向かってでも、お墓参りの時でもいいので、声に出して言葉にしてください。
亡くなった人は、遺された人が自分をどう思っているかを、とても気にしているものです。
語りかけた言葉は、そのまま向こうに届いています。
続けて、導きの光が来たら素直にそちらへついていくよう語りかけてあげてください。
迷っている魂のもとにも、迎えの光は必ず差し伸べられています。
本人が心を閉ざしていると、その光に気づけません。
そして、ご先祖さまや守護霊さまに、「どうかこの人を導いてください」と祈ってください。
もう一つは、亡くなった人のためにも、世の中の人のためにも、善い行いを積んでいく事です。
仏典の地蔵菩薩本願経には、亡くなった人のために善い事を行えば、その功徳の七分の一が亡き人に届き、残りの七分の六は行った人自身に返ると説かれています。
遺された人が積んだ善業は、その功徳となって、向こうにいる魂の浄化を後押しするのです。
自分を責め続ける時間を、祈りと人の役に立つ時間に置き換えていく事が、亡き人の魂にはいちばん届きます。
今日から出来る事を並べておきましょう。
- 亡くなった人の名前を呼び、もう亡くなっている事を声に出して伝える
- 人様に迷惑をかけず、導きの光についていくよう語りかける
- ご先祖さまと守護霊さまに、その人を導いてくださるよう祈る
- その人の分まで、身近な誰かの役に立つ事をひとつ行う
- 自分を責める気持ちが強い日は、一人で抱えずに誰かに話す
いま苦しみの中にいる方へ
自殺した魂の行き先は、生前にあの世を知っていたか、人のためにどう生きてきたかで分かれます。
あの世を知らずに亡くなった魂は苦しい場面にとどまり、死を自覚した魂は時間をかけて帰り、感謝を受けてきた魂は光に持ち上げられていくのです。
そのどの魂にも、遺された人の言葉と祈りと善い行いは届いています。
この記事を読んでいる方の中には、死んでしまいたいと思うほど苦しんでいる方もいるはずです。
命を絶てば、その苦しみはそのまま向こうへ持っていく事になります。
苦しみをほどけるのは、この世にいるあいだで、そのために人の手を借りていいのです。
いま、苦しみの渦中にいる方は、先日書いた「なぜ、あなたは今ここに生きているのか――魂がこの人生を選んだ理由」の記事も読まれてください。
自殺で亡くなったすべての魂が、光の世界へ導かれていきますように。
ここまで読んでくださって、ありがとうございます。
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