2018年10月26日金曜日

プロ野球ドラフト会議の問題点



昨日はテレビで「2018年 プロ野球ドラフト会議」の内容が放送されていました



これはプロ野球の球団が、その年にはいる選手を獲得するため、くじ引きで交渉権を獲得するというものです

プロ野球球団はいくつもありますから、高校野球で活躍したような優秀な選手には、多くの球団が求めることになります

そこで同じ選手を他の球団と被った場合に、抽選で決めようというのがドラフト会議ですね

これは当たり前のように行われていますが、自由主義社会ではおかしな風景と言えます

まるで人間をセリに出して売買しているような感じを受けます

本来であれば、当の選手が自分の行きたい球団を決めて、そこと契約すればいいわけです

それをドラフト会議で決めるというのは、選手の選択の自由を否定した、奴隷売買に近い制度だと思います

日本は自由主義社会ではあるのですが、ところどころに社会主義的なシステムがあって、このドラフト会議も日本的な社会主義の現れのように感じられます

おそらく理屈としては選手に自由に選ばせていては、人気の球団にみんな集まってしまうため、平等に選手を配るためにやっているという考えでしょう

これは自由な競争を阻害して、平等を求める悪しき考えが含まれていると思います

たとえば、女性の人権がないがしろにされている国で、「結婚できない男性がいるのは不平等だから、平等に結婚できるように、未婚の女性をくじ引きで選んで、結婚相手にしましょう」とされたらどう思いますか?

くじ引きで誰と結婚させられるか選ばれて、自分で誰と結婚するか選べないとなったら辛いでしょう

もちろんドラフトでは交渉権を得ても拒否することもありますが、やはり選手が自由に選べないのは人権の侵害でしょう

あるいは、就職したい人がいて、どの会社に入るかは自分で選べずに、会社側が勝手に抽選していって、会社が求める人材を勝手に選んでいくようなものと言えるでしょう

自身は思い入れがあってあの会社に入りたいと思っても、別な会社が権利を得てしまうようなものです

人気の球団に集まってしまうといっても、世の中の就職や結婚でも、それで互いに面接や交際をおこなって、自分に合うところ同士で決まっていくようになっていくわけですから、野球だけ特別視するのはおかしいでしょう

常識を疑う目からすると、そうした首をかしげるような物事に見えてきます


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7 件のコメント:

  1. 野球は興味なかったので、こんなものなのかな、高い年俸だすから大々的にやってるんだなとしか見てませんでした。

    よくよく考えたら、確かに人身取引されてるように見えますね。

    最近、日本のスポーツ界に公平な精神が薄れてきてるようにおもいます。

    純粋な志の選手を協会や団体が利用している感じですね。

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  2. かつて江川卓さんが、巨人入りを強く熱望して他球団からの指名を断り続け、巨人がルール違反同然のやり方で契約に結び付けたために大騒動となり、江川さんは何も悪くないのに稀代のヒール扱いされてしまうということがありました。
    その後もドラフトは逆指名を取り入れたり廃止したりと制度を変えつつ存続しておりますが、江川事件のような世間を騒がすような事態は続いてきました。
    (その前にも荒川事件というのがありましたが)

    その結果、球団と大学野球部とで溝が生じたり、活躍できたはずの選手がパッとしないままユニフォームを脱いだりと、余計なことばかりが起こることとなったのです。
    このように制度を変えても問題ばかりが続く今のドラフト制度ですが、
    どうすることが選手にも球団にもよいことなのか、そうすれば12球団の戦力が拮抗するようにかつ新人の意志も尊重できるように選手を入れられるのか。
    この問題はもう物事が複雑になり過ぎていて、解決の糸口が見つかりそうにありません。
    いずれにせよ未来ある若者たちの人生を、狂わせるものとなっていてはいけないでしょう。
    夢を与えるのがプロ野球選手の仕事なのですから。

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  3. いつも、ありがとうございます。m(_ _)m
    あまり、言いたくはないのですが
    『プロ野球選手は、商品である。』
    というのは、この業界の定説ですし
    球団の戦力が極端に違ってしまえぱ、ファンも離れてプロ野球自体が、潰れる可能性もあるので
    変えるのは、なかなか難しいと思います。
    嫌なら、今の時代はプロ志望届けを出さない。
    という選択肢もありますので…
    ただ、もっといい方法が見つかれば
    いいな。とは思います。m(_ _)m

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  4. 偶然、この話題を昨日家族としました。
    私も野球は全くわからないので野球界のシステムにも疎く、母に「指名1位って球団が欲しい選手を言うの?選手の方から球団の希望ってできないの?」などと質問して、「それはできないんじゃない?」との返答を聞いて(へええ…私たちが会社に就職する時は自分で会社選ぶのに、なんか違和感あるなぁ)と思いました。

    それ以外にも野球に関する話題を耳にすると、いい話題も悪い話題もなんだか今の世間とズレてるなと感じる事が多く、あの丸刈りやユニフォームを見るとまるで違う時代に生きている人たちを見ているようなような錯覚に陥ります。

    ルールが複雑という事もあると思いますが、野球界全体から匂ってくる違和感から、なんとなく幼い頃から敬遠していました。

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  5. 選択した球団のくじを、選手本人が引くならまだ分かりますよね。

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  6. なるほど。こんな視点があったとは!まず、選手に選ばせて、審査→採用ですよね!

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  7. いつもありがとうございます。
    野球にはなんの興味もなかったのですが、社会人になって初めてそのシステムを知った時はただただ「変なの」と思いました。
    好きなチームを選んだ方が選手はもっと力を発揮できるのに?と。
    でも「そういうものなんだ」と言われると簡単に受け入れたりして。。。
    今回も勉強になりました。

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