2022年9月8日木曜日

エネルギーと食料の高騰で苦しむ国々



いま世界的に食糧価格やエネルギー価格が高騰してきており、厳しい状況に入ってきています

日本でも急激な円安もあって、物価の上昇が起こっていますが、今はまだ企業が商品の値段を上げられなくて、利益を圧迫してしのいでいますが、もうそうも言っていられなくなって、日本でも今後、本格的な物価上昇、インフレが襲ってくるでしょう

来月からすでにいろんな商品の値上がりが予想されていますが、かなりの物価上昇になっていくはずです

電気やガスの料金も上昇していきますし、食料品全般も値上がりしていきます

そして他の品々も値上がりが続いていきます

欧米などではインフレが深刻で、イギリスを例にとると、すでに値段が高騰していた光熱費が、10月にはほぼ倍になると言われています

それによって、一般家庭の光熱費が、年間で約57万円に上昇すると言われています

収入のかなりの部分が光熱費で取られてしまいます

さらに光熱費だけでなく、家賃も上昇していますし、食品も高騰しているため、生活は厳しくなっています

物価高騰はこれで止まる気配は無く、今後さらに加速していく恐れがあるのです

これは他国の話なのではなく、やがて日本にも同様な事が起こってくるかもしれません

ここまで極端では無いにしても、今後の日本ではインフレと不況が同時に起こる、スタグフレーションに入っていくでしょう

そのことは、以前から訴えていましたので、それが徐々に現実に近づいているという事です

こうした事態を加速させているのが、ロシアへの制裁が要因です

ロシアがウクライナへの進攻をしてから、欧米や日本では、ロシアへの批判が高まり、経済制裁をしてきました

ロシアからの輸入を制限してきたのです

するとどうなったかというと、ロシアではなくて、欧米の方が経済的に苦しくなってしまいました

これは何故かというと、ロシアは資源大国であり、ロシアに経済制裁するという事は、むしろ制裁側が苦しくなるのです

このことについても、以前からむしろ制裁国側が苦しむと訴えてきました

実際にその通りになってきて、欧米は、物価高騰に苦しみ出しています

さらにロシアは、欧州向けのガスパイプラインであるノルドストリームを、故障を理由に停止しています

冬に向けて、暖房の需要が増す欧米では、ガスの備蓄を増やしておきたい時期に、ロシアからのガスが入らなくなることで、危機的な状況に見舞われています

欧州はロシアからのガスを制限すると、脅してきたわけですが、実際に止められたら苦しくなるのは欧州の方だったのです

以下はロシアとイギリスの物価上昇率を示した図です



これを見ると、イギリスは物価高騰しているのに、ロシアはそうでもない事が分かります

イギリスは食品が10%以上も値上がりし、エネルギー価格に至っては80%も高騰しています

一方のロシアは、エネルギー価格は10%ほど上昇しているものの、食品価格はむしろ11%も下がっています

いったいどちらが経済制裁しているのか、これではわからなくなります

これは以前から言っていますように、資源大国を制裁すれば、むしろ輸入依存している国の方が苦しむという忠告そのものとなっているのです

ロシアは地下資源も豊富ですし、小麦の生産大国です

こうした資源大国に制裁をすると、むしろ制裁側が苦しくなるのです

かつて中国に秦の始皇帝が滅びてから、項羽と劉邦という英雄が出ました

項羽は百戦百勝の勇将で、一方の劉邦は負けてばかりの人物でした

しかし、最後の方で、劉邦は丘の上に籠城して逃げ込み、項羽に包囲されて逃げ出せなくなります

その状況は劉邦が項羽に包囲されて、絶体絶命のように見えますが、実は劉邦が逃げ込んだ場所は、穀物の巨大な倉庫のような場所だったのです

そのため不思議な事が起こります

包囲している側の項羽の軍は、次第に食糧が不足してきて、飢えに苦しみ出してきたのに対して、籠城している側の劉邦軍は、お腹いっぱい食べれたのです

そのため項羽軍から密かに劉邦軍に食料にありつくために、逃げ出す兵も増えてきます

結局は、包囲している方の項羽軍が苦しくなって、包囲を解いて帰らなくてはならなくなります

そうして最後は、劉邦軍に追撃されて、百戦百勝だった項羽はついに敗れる事になります

ロシアを制裁して、逆に苦しんでいる欧米を見ると、この故事を思い出します

日本については、ロシアは強硬な姿勢も見せてはいますが、実際にはサハリン2の日本企業の出資を認めるなど、寛容な姿勢も見せています

ロシアにとっては、出来れば日本には、欧米から離れて、ロシア寄りの政策を取ってくれることを望んでいるのでしょう

しかし、このまま欧米にならって、日本もロシアに敵対的な行動をとり続けるなら、いろいろと危険も高まります

エネルギー資源の停止もありますが、前に言いましたように、ロシアと中国が共同して、日本進攻する危機もあり得るようになってきたのです

すでにロシアと中国軍は、日本海などで共同演習を行っています

これは共同で日本を侵略する事もあり得る事を意味しています

岸田総理にしては珍しく、リーダーシップを取って、ロシア制裁に動きましたが、あまりに短絡的で先見性のないものでした

一国の総理は、国民の生命を、その手に預かっているわけですから、もっと慎重な姿勢を示すべきでした

ネオナチ組織を内包して、ロシア系住民を虐殺してきたウクライナに、肩入れし過ぎるのは危険な代償がともなうのです

3 件のコメント:

  1. 家賃の値上げ、、日本でもあり得るのでしょうか…
    食品や日用品は安いものを狙って買えたりしますが、家賃はどうしようもないですね。
    高くなったからと言って引っ越しもなかなかできないですし…不安です。

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  2. 肩入れする国を見誤ると、危険な代償が伴うということ。なるほどなぁと思います。
    ただ、見極めることは難しい。難しくても見極めないといけない。
    どんな国にも、闇の部分がある。インドのカースト制なんて虐待にしか見えない。でも、政府がどの方向を向いているか、が見極め所なのかなぁ。
    政府が悪を公認している国ってのが、ダメなんだろうなぁ。

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  3. 中国軍初の空母遼寧の原型となる空母を中国に売却したのはウクライナです。中国が空母を持てば日本の安全はどうなるかウクライナは全く考えなかったのでしょう。制裁深入りは不要です。

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