2014年5月31日土曜日

「再臨」他 ウィリアム・バトラー・イェイツ


ウィリアム・バトラー・イェイツ

彼はアイルランドを代表する詩人であり、秘密結社黄金の夜明け団(The Hermetic Order of the Golden Dawn)に入っていた神秘主義者でもあります

今日は彼の代表的な詩を紹介します




「再臨」
しだいに広がりゆく渦に乗って鷹は
旋回を繰り返す。鷹匠の声はもう届かない。 
全てが解体し、中心は自らを保つことができず、
全くの無秩序が解き放たれて世界を襲う。 
血に混濁した潮(うしお)が解き放たれ、いたるところで
無垢の典礼が水に呑まれる。 
最良の者たちがあらゆる信念を見失い、最悪の者らは
強烈な情熱に満ち満ちている。 
たしかに何かの啓示が迫っている。 
たしかに<再臨>が近づいている。 
<再臨>!その言葉が口を洩れるや
≪世界霊魂≫から出現した強大な像が
私の視界を掻き乱す。どこかの砂漠の砂の中で
ライオンの胴体と、人間の頭と、
空ろな、太陽のように無慈悲な目をしたものが
のっそりと太腿を動かしている。 
まわりに怒り狂う沙漠の鳥どものかげがよろめく。 
ふたたび暗黒がすべてを閉ざす。 
だが、今、私は知った、二千年つづいた石の眠りが
揺り籠にゆすられて眠りを乱され、悪夢にうなされたのを。 
やっとおのれの生まれるべき時が来て、ベツレヘムへ向い
のっそりと歩みはじめたのはどんな野獣だ?


「イニスフリー島へ」
さあ、起き上がって、田舎へ帰ろう。
そこで小屋を建てて
百姓をしよう 
そうすれば心安らぎ
虫や鳥の声も楽しめ
太陽も星達も微笑む 
今度こそ帰るぞ
この世のしがらみの只中に
故郷の島に寄せる
波音が聞こえるから


「年をとったら」
年をとってまどろみがちになったら
暖炉のそばで この本を手に取り
ゆっくり読みながら 思い起こしてごらん
自分が若かった頃の瞳の耀きを
多くの男たちが若いお前を愛した 
時には偽りから 時には真心から
だが年をとっていくお前の悲しそうな顔を
愛した男はひとりだけだった 
燃え盛る薪のそばに身をかがめて
すこし悲しそうにつぶやいてごらん
その愛も山の彼方へ逃げ去って
星屑の中に消えてしまったと


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11 件のコメント:

  1. miKi hoshikawa2014年6月1日 14:06

    また、新しい旋律は、ふりかえると、
    厳しくも、いい人生だとおもえます。
    まだまだ、旅は終わらない。

    返信削除
    返信
    1. いい人生だと思えるのは素晴らしい事ですね

      長い旅路は死後も続きます

      削除
  2. 彼のポエムは、ある程度人生の奥行きを理解した人でないと難しいかもしれないですね。

    どれも比喩的で、読む側に色々なイマジネーションを起こさせます。(;_;)

    From ゲージュツカのおめめ㋱

    返信削除
    返信
    1. 読む人によって色々な解釈を許すのかもしれません

      彼の詩には神秘主義の秘密も隠されているのかもしれませんね

      削除
  3. 沖縄はまだ梅雨の時期で雨がよく降っています

    沖縄にはひめゆりの塔や戦争の跡を残すものもありますけど、
    多くの戦死者はもう光の世界に帰られていると思われます

    ただまだ一部はいまだに残られているのかもしれません

    返信削除
  4. 沖縄は今、梅雨真っ只中ですものね~~~。
    (ちなみにこちら東京は、昨日も今日も真夏が来た様なお天気と暑さでしたッ。)

    戦死者の方々と言えば・・・。
    美輪さんのコンサートで聞いた彼の歌「亡霊者達の後進」の歌詞にこういうものが有りました。

    月も星も出ぬ暗い 真夜中の東京の空に響き渡るのは 亡霊達の足音
    男や女の 年寄りや子供の 怨み声や泣き声 怒りや叫びが

    傷つき汚れた身体 焼け爛れたその顔 ちぎれた手や足を 無残に曳きずり 曳きずり 兵隊も学生も 働く人たちも 互いにかばい合い 行進を続ける

    戦さを知らぬ人々よ 我等を見るがよい 人が 人を殺したその果ての姿を
    二度と戦さを 起こしてはならぬ 見てくれ 見てくれ 戦さの答えを

    この世から戦いを なくするそのために 戦さのために死んだ 世界中の亡霊が 夜毎揃って 行進するのだ 見てくれ 見てくれ 戦さの答えを

    この世の夜明けまで この世の夜明けまで 歩き続けるのだ!この世の涯てまで!


    美輪さんは戦争や原爆の悲惨さを体験されておられるので、歌には迫力と凄みが有りました。

    From ゲージュツカのおめめ㋱

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    返信
    1. アマミキョ2014年6月2日 1:04

      ゲージュツカのおめめ㋱ 様


      申し訳ございませんが、子房さんのご紹介くださった美しい詩のあとに、コメント欄で美輪さんむごたらしい戦争の歌の歌詞を読まされ、少し気分が悪くなりました。
      (私は美輪さんが嫌いなわけではございません)
      もしもできましたら、今後そのようなむごたらしい内容の歌詞をコメント欄に載せられるときには、事前に内容を説明されたうえでリンクを貼るなどのワンクッションのご配慮をいただけましたら大変ありがたく思います。
      なにとぞ、よろしくお願いいたします。

      子房さん、コメント欄をお騒がせいたしまして、申し訳ございません。

      削除
    2. 生々しいうたですね

      美輪さんは原爆などの悲惨な状況を体験してますので、リアルに感情を込めて歌われるのでしょうね

      削除
    3. わたしがコメント欄で沖縄戦のことを書いたのが原因です ごめんなさい

      歌詞が非常に生々しい分、霊的に敏感なたちな人はより伝わって来てしまわれたのでしょうね

      コメントは自由に書き込みしていただいてますので、そこまで配慮をもとめるのは難しいと感じます
      どうかお許しいただけたらと思います

      削除
  5. アマミキョさん、及び私のコメントで不快感をお感じになられた皆様へ

    昨夜はブログを見ずに寝てしまい、今朝コメントを読ませて頂きました。
    私のコメントが一部の方に大変不快な印象を与えてしまったとしたら、大変申し訳ありません。

    只、誤解の無い様にお伝えしたい事が二点ございます。

    一つ目は、私は美輪明宏さんの信奉者ではありません。
    只コンサートで思いもかけず、多分彼が霊視をされて(彼からしたら、その見させられたものが誰の事かなんて分からないでしょうし、只ビジョン=私が数日前に個人的に体験した事=を見せられただけだと思いますが)、私は励まされ救われた部分が有った事から、

    「彼はこうして私だけではなく、沢山の場所で数えきれない沢山の人達を励ます”菩薩行をなさっているんだなぁ」と知り感動し、又その事に対して自分なりの感謝を彼に感じているという事です。

    もう一つ、何故私が敢えて美輪さんの歌の歌詞をコメントで紹介したのかと言うと、戦争というものはそんなに綺麗事ではない、非常に悲惨で残酷な人間を生み出す狂気である事(現実)をお伝えしたかったのです。

    平和的に暮らしている罪の無い人々の命を奪い、霊になられるご本人は元より、それにより残された家族や友人・恋人などの哀しい思いなどを、美輪さんの歌詞を通じて訴えかけたかったのです。(この歌を作詞・作曲された美輪さんの思いも同じなのだと思います)

    今の日本は、自分も含めて殆どの方達が戦争というものを体験していません。
    (私達が戦後そういう体験をしないで済む様な、平和で豊かな日本にして下さった多くの方達のご尽力とご努力に、ノホホンと平和ボケして生きている私達は感謝しなければならないと思います)

    人間は体験しないと、その現実を正しく理解する事は多分不可能ではないかと思います。

    だから戦争体験者(被爆者)の美輪さんの語るものには臨場感と説得力が有りますし、それに耳を傾ける事も戦争を体験していない私達には、又貴重な事だと私は思っております。

    そして美輪さんが何故、あんなおどろおどろしい歌詞をお書きになったのかというその裏に有るものを、私達は視なければならないと私は感じるからです。

    歌詞をどう解釈するか、どこに自分の意識の焦点を当てるかというのも、又その人の感性によると思います。
    私自身は美輪さんのヘビーで目を背けたくなる様な歌詞の中に、

    現実の戦争の悲惨さと、戦死された数しれない沢山の方々への思い。

    残されて生きて行かねばならなかったそのご家族などの方達への思い。

    そして今、こうしてわがままに自分の事しか考えなくなった私達日本人に対する警告としての思いを、美輪さんの深いメッセージとして理解したので、ここでご紹介させて頂いた次第です。

    今の日本と、多くの日本人達の現状を見て、果たして尊い命を国の為に失われた方々が、どの様な思いでご覧になっておいでか?という事を、美輪さんは愛を持って、敢えて厳しい(おどろおどろしい)言葉でもって、その方達の代弁者として伝えていらっしゃると、私の感性は歌詞から感じました。

    最後に洪様へ。
    いつもこうして私が至らない時に、許して下さり暖かくフォローして頂き、本当に感謝致します。(いつも洪様に責任は無いのですのに・・・!)

    そして洪様のご配慮は、コメントする側全員の立場に立たれてという器の大きさに・・・、私はいつも感服致します。_(_^_)_

    そして又、こうして私の真意をお伝えする機会を与えて下さったアマミキョさんにも又、感謝をお伝え致します。

    From ゲージュツカのおめめ㋱

    返信削除
  6. アマミキョ2014年6月3日 23:05

    ゲージュツカのおめめ様

    ありがとうございます。お気持ちをご説明いただけましたことで、理解がすすみました。

    私自身のことをのべさせていただきますと、私は小学生のころより幾多の大東亜戦争関連の書籍や写真集を読み、特に沖縄戦の情報を多く自分なりに学んでまいりました。
    沖縄にはこれまで五回訪れて、戦跡を訪ね、南部の空き地の多さ(一家全滅のため空き地)に言葉を失いました。
    数年前の結婚式にも沖縄の地を選び、結婚式のすぐあとにそのまま教会で戦没者の方のご供養の祈祷を夫婦でさせていただきました。
    沖縄には、当事者でなければ分からない悲しみが溢れていると思います。

    戦争の悲惨さ、悲しみ。
    そして、それでも国や愛する家族を守ることの大切さ。
    両方の言葉に耳を傾け、子房さんが語られる「中なる道」を目指していきたいと感じております。
    こちらこそ、このような機会をいただきましたことを、心より感謝申し上げます。



    子房さん、このたびはぶしつけな意見をのべてしまい、本当に申し訳ございませんでした。
    子房さんの優しさ、お人柄のあたたかさに、改めて尊敬の思いをあらたにいたしました!
    これからも、なにとぞご指導くださいまし!
    m(_ _)m
    このたびは本当に申し訳ございませんでした!

    返信削除

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