2013年3月20日水曜日

魔術師シモンとグノーシス




魔術師シモン・マグスは、新約聖書にも登場する人物で(別人とする説もある)、初期キリスト教の時代に生きた人です



新約聖書の「使徒行伝」の第8章によると、シモンはサマリヤの魔術師で多くの魔術を行い信者を集めていたが、使徒フィリポに出会ってキリスト教に改宗し、そして、ペテロとヨハネが宣教に来たとき、彼らが手で聖霊を授けるのをみて、その力が欲しくなった。

そこで、ペテロに金を出して、その力を売ってくれるように頼んだが、ペテロに「この金はお前と一緒に滅びてしまうがよい。神の賜物を金で手に入れられるとおもっているからだ。」と断られる

この聖書の記述が由来となって「聖職売買」のことを、彼の名を取ってSimonieと呼ばれるようになったそうです

新約聖書外伝の「ペテロ行伝」によると、シモンがペテロより優れているところを見せるため魔術で空を飛んでみせた

これを見てペテロは神に祈ると、シモンは落下して死んでしまったとされます

こうした記述はキリスト教の言い分を正当化するために書かれたものでしょう

シモンはグノーシス思想を持った霊能者であり、後のキリスト教のグノーシス派の源流にあったと考えられます

ですがグノーシス派は主流派によって異端とされ弾圧されたため、その元であるシモンも主流派から評価を落として、批判するために文章が書かれたのでしょう

わざわざペテロと術くらべをしたような記述があるのは、実際にシモンはかなりの霊能力を持っていて人々を引き付けていた事実があって、それを貶めなければ主流派の正当性が危うくなると思ったためそうした記述を創作したのでしょう

シモンの思想では至高神が「エンノイア」と呼ばれる最初の流出を起こし活動を開始し、それによって世界が創造され、人間の魂が物質世界にとじこめられてしまった。という一者から二元的世界が現れたとするグノーシス思想であったようです

シモンは、こうした物質に閉じ込められた魂を解放しようと働いたとされます
 
シモンはヘレナと呼ばれる女性といつも一緒にいたといいます

キリスト教側の記録によると、「彼女はシモンによって売春宿から身請けされた女性である。彼の信者達は、この女をシモンから生み出された第一の思考の流出、エンノイアであるという。この女はあらゆる人間の母であり、天使をも創造した。そして、天使たちは世界を創造したが、やがてヘレナを妬むようになり、彼女を人間の肉体の中に幽閉した。こうして彼女は物質的な肉体に幽閉されたまま、何世紀もの間、転生を続けたが、売春婦として生まれ変わっていたところに、救済者となって天から降りてきた神であるシモンによって見出され、解放された。」

ヘレナを幽閉した天使たちは、世界を支配するために、この世を悪く治めた。彼ら天使の首長は、旧約聖書の神と同一である(要するに、デミウルゴス)。そこで、こうした事態を正すために、至高神たるシモンは降臨した。彼はまずヘレネを覚醒させ、解放する。そして、全ての人類に救いをもたらそうとしている。この救世主をユダヤ教徒の一部は受難したと見なしているが、本当は受難したのではない」

これはキリスト教側の誤解であって、ヘレナというのは、彼らの教義の象徴で、彼女が売春宿に身を落とすというのは、聖なる魂(ヘレナ)が、物質世界(売春宿)に落ちるが、それが真の神によって救済されるという教義が、このように誤解され、変形した形で記録に残されたのではないかとも言われています

そして世界を創造した神は劣った神であり、別に至高神が存在しているという論点も出ています

こちらは以前に何度か論じたことがありますが、ユダヤ人については何らかの宇宙人が介入していて、それを創造神と混同する記述が旧約聖書に入り込んでいたため、至高神への信仰へ戻そうとする運動がグノーシスであったのではないかと思われます

このシモンの話がファウスト伝説の原型であったという話もあります

上記のヘレナは、何度も転生を重ねたが、時の権力者たちは彼女を所有しようと争ったという。かのトロイア戦争のヘレネーも、彼女の転生の一つだったという。

シモンは、ラテン語圏では、自分をファウストゥス(祝福された者)と名乗った

シモンはヘレナを同伴させていた。一方ファウスト博士はヘレネーを呼び出し、恋仲になったという

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